イランとインドの石油協力文書の調印
イランとインドの石油大臣が、石油協定に調印しました。
モッラーイー解説員
イランのガス田・ファルザードBの開発、製油所、イラン産原油と石油製品のインドへの輸出、石油化学産業における両国の協力に関する文書が、イランのザンゲネ石油大臣と、インドのプラダン石油大臣によって署名されました。
ザンゲネ大臣は、テヘランでプラダン大臣と会談した後、インドのイラン産原油の現在の輸入量は、日量およそ35万バレルだとし、制裁の解除によってそれが増加するよう期待しているとしました。また、インド石油相との協議の最も重要なテーマは、ファルザードB・ガス田開発への投資だったとし、「両国は、このプロジェクトの実施日程について合意する予定だが、これは困難な作業であり、時間を要する」と語りました。さらに、「インドはこのガス田を、国内の消費と国際市場への供給に利用する意向だ」と述べました。
一方のプラダン大臣も、「イランとインドのエネルギー分野での関係は、さまざまな戦略の分野で協力が行われており、もはや石油の輸入だけに限られない」と強調しました。さらに、インドが、イラン南東部チャーバハール港に200億ドルを投資する用意があることを明らかにすると共に、「イランとインドのエネルギー分野の関係は、原油の輸入に限られず、インドはチャーバハール港の開発を支援する用意がある」と述べました。
プラダン石油相は、イラン中央銀行のセイフ総裁とも会談し、イランへの負債の支払い方法に関して意見を交わしました。プラダン大臣は、インドのイランへの石油代金の支払いに関する問題を解決するための努力に触れ、「この代金はまもなく支払われる」と語りました。
制裁解除後、政治、経済、文化のさまざまな分野で、イランとインドの関係拡大に向けた類まれなる機会が生じており、両国の関係は、貿易だけでなく、経済協力や投資の分野にも広がっています。
イランは、制裁解除後、近隣諸国や、困難な制裁の時代にもイランを支持していた国々との協力に力を入れています。イランは、石油・天然ガス・石油化学製品の分野に投資を行おうとしており、インドはこの機会を、イランへの投資のために利用しようとしています。イランは、鉱物資源や農産物に関してインドと合意を締結する用意があることを明らかにし、「イランとインドの間には、エネルギー、運輸、通信、インフラなどの分野における幅広い協力の土台が存在する」と強調しています。
イランの北、南、東のルートは、インドの製品を、中央アジア、コーカサス、ロシア、アジアに移送する上で最も経済的なルートであり、このルートを利用すれば、ロシアへの物資移送に関して、およそ30%の時間と費用を削減することができます。