イラン大統領が英首相と電話会談、「ソレイマーニー司令官の努力がなければロンドンに安全はなかった」
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ローハーニー大統領とジョンソン首相
イランのローハーニー大統領が、イギリスのジョンソン首相と電話会談を行い、「我がソレイマーニー司令官の努力がなかったら、今頃英首都ロンドンに平穏や安全はなかった」と語りました。
ローハーニー大統領は9日木曜の電話会談で、「米国への報復、イラク領内の米軍基地に対する軍事攻撃は国連憲章51条に照らして合法的な防衛だった」と強調し、「米国がさらに罪を犯せば、非常に危険な報復を受けるだろう」と述べました。
また、「ソレイマーニー司令官は、テロとの戦いにおける英雄であり、地域全ての諸国民の友であった」とし、「米国のテロ行為は、地域の治安を強く脅かしている」と警告しました。
さらに、ソレイマーニー司令官暗殺に関する、一部英政府関係者の発言を批判し、彼らに自らの立場を再考するよう求めるとともに、「ソレイマーニー司令官の尽力がなかったら、今頃あなた方はロンドン市内で安穏としてはいられなかった筈だ」として自省を促しました。
そして、地域諸国による地域の治安確保を強調するとともに、「米国の政府関係者は地域の認識がないに等しい。自らのテロ行為後に起こった地域の諸国民の蜂起、連帯のムードから過ちを犯した事に気づいた」と述べました。
ローハーニー大統領はまた、最近の情勢不安の元凶の全てが米国の核合意離脱やその違法な行動にあるとし、「米国による今回のテロ行為は、国際法の全てに反する形で行われた。彼らはこれまで2年間に渡り、一般市民向けの医薬品や食料にまで制裁を科してきた。そしてこの度のソレイマーニー司令官暗殺により大罪を犯した」として、米国の対イラン政策を強く非難しました。
さらに、「ヨーロッパがもし自らの責務履行に立ち戻れば、イランも核合意の全責務を元に戻すだろう」とし、「イランはこれまでどおり、IAEA国際原子力機関との協力を遵守している。IAEAも従来同様、イランの核活動の監視を続けるだろう」と述べました。
一方、ジョンソン首相もイランでこの1週間に起きた一連の出来事に弔意と同情を示し、地域での情勢不安の悪化や英軍の安全に懸念を示すととともに、イランと米国の双方に自制を促しました。
また、イランと英国の関係改善の必要性を強調し、「核合意の存続は、国際安全保障にとって極めて重要だ」とし、イラン核合意の存続に向けて全力を尽くすよう求めました。
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