7月 08, 2020 14:00 Asia/Tokyo
  • イラン中部ナタンズのウラン濃縮施設
    イラン中部ナタンズのウラン濃縮施設

今月2日木曜朝、イラン原子力庁は、イラン中部ナタンズのウラン濃縮施設内の屋外に完成した施設で発生した事故について発表しました。

施設への被害の程度はさておき、これまでにこの事故の原因について、メディアでは矛盾する様々な主張がなされています。 その一つは、イスラエル戦略研究研究センター所属で元イスラエル首相官邸顧問、分析専門官、新聞記者でもあるエディー・コーヘン氏が提起した、今回の事件へのイスラエルの関与の可能性です。

シオニスト政権イスラエルのアシュケナジ外相も、この件に関する質問に答え、シオニスト政権はイランの核の脅威をくい止めるため、いかなる措置もとる、と述べました。
一方、同政権のネタニヤフ首相は、この質問への明確な回答を避け、「我々はそれに関し明言することはできない」と語りました。

しかし、米紙ニューヨークタイムズは破壊行為説を支持し、この事件はナタンズ核施設内に爆発物が仕掛けられたことによるとしました。

破壊行為や核施設への攻撃は、核の安全にとっては一つの危機的な脅威です。IAEA国際原子力機関総会決議533は、「平和的利用を意図する核施設に対する武力攻撃または脅威は、国連憲章、IAEA定款、および国際法の原則に違反するものである」としています。

ナタンズ核施設は以前にも、米国とイスラエルの共同によるサイバー攻撃の標的にされました。2006年のこの攻撃は、ジョージ・W・ブッシュ大統領の時代に行われたもので、オバマ大統領の時代まで継続していました。スタックスネット、フレイム、ドゥークーといったウイルスが、この作戦で使用されました。
このような破壊行為に出たイスラエルの前歴を考えると、今回もイスラエルの仕業がささやかれるのは想像に難くありません。もしそうであれば、この件に対するイランの対応は決定的に厳しいものとなるでしょう。イランは、イスラエルが支援を大きく依存している米国に対してでさえ、イランイスラム革命防衛隊ゴッツ部隊のソレイマーニー司令官を殉教に追いやったテロ行為に報復し、今年1月8日、イラクで最大かつ最も重要な米軍基地であるアサド基地をミサイルで激しく攻撃しました。実際、アメリカはイランの対応能力をまざまざと思い知らされることになりました。
イランの当局者がナタンズで発生した事件についてどのような決定を下すのか、それはイスラエル機関の関与の有無にかかっています。
確かなことは、シオニスト政権の当局者がイランの能力と抑止力について現実的な評価を下しているということです。したがって、彼らは、いろいろな側面を考慮しなければ代償は高くつく、ということをよく理解しているのです。

 

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