2月 28, 2021 18:01 Asia/Tokyo
  • タフテラヴァーンチー・イラン国連大使
    タフテラヴァーンチー・イラン国連大使

タフテラヴァーンチー・イラン国連大使が、「アメリカ現政権は依然として、核合意や国連安保理決議2231に違反している」とし、「アメリカが核合意に復帰するための平易な道は、この合意に定められた同国の責務の完全履行である」と語りました。

イルナー通信によりますと、タフテラヴァーンチー大使はカタール国営衛星通信アルジャジーラとのインタビューで、「アメリカは核合意から離脱している」とした上で、「バイデン新米政権はこれまでに何度も核合意復帰への意向を表明しているが、これまでのところ、この合意に対するアメリカの政策に全く変更は見られない」と述べています。

また、「制裁緩和は核合意復帰の一部として解釈されうるか」との質疑に答え、「制裁解除がこの合意の一部であることは当初からはっきりしている。制裁は解除されるべきであり、それによりイランも自らの責務を完全に履行する」としました。

さらに、「イランの歩みが更なる緊迫化につながることはないか」との質疑にも回答し、「我々は緊張の激化を望んでおらず、こうした緊張や挑発行為の火蓋を切って落としたトランプ前米政権時代にも、それは同じだった」と語っています。

そして、「我々が講じた措置は緊張悪化にはつながりえない。トランプ前政権が核合意離脱を決意した際、核合意に残留したそのほかの国は我々に対し、トランプ氏と類似した立場を取らないよう求めてきたとともに、トランプ政権の核合意離脱によるイラン側の損害を補填すると申し入れてきた。我々は1年間待ったが、彼らの言葉は空約束で、我々の利益を何ら贖うことがなかった」と述べました。

続けて、「このため、我々は核合意内での必要なバランスをとるために特別の措置を講じる以外に方法はなかった。それゆえに、我々はこの特別な歩みを進める意向を表明した」としています。

また、IAEA国際原子力機関の査察官の数の削減に関しても、「イランがIAEAの査察官を追放したというのは真実ではない。我々は追加議定書を実施しないことを決定したが、その一方で依然としてNPT核兵器不拡散条約の加盟国でもある」と語りました。

ほかにも、「イランとIAEAの間で、今後3か月間に行われる事柄に関して合意が成立した。今後3か月以内に制裁が解除された場合は、我々もグロッシIAEA事務局長と取り交わした合意に従い措置を講じる」と述べています。

最後に、「アメリカの離脱により、今は英独仏中ロの5カ国が参加する4 + 1グループが形成されている」とし、「我々には4 + 1という枠組みがあり、それに基づいて会合を行っている。米国がこのグループに参加したいのであれば、米国はその約束を果たし、過去5年間に行使してきた全ての対イラン制裁を解除すべきだ。この場合には、わが国も自らの責務の完全実施に復帰するだろう」と結びました。

 

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