制裁解除後に急激に発展したイランと韓国の関係
イランと韓国の大統領がテヘランで共同記者会見し、二国間、地域、国際間の協力と関係の拡大を求めました。
マンスーリー解説員
韓国のパク・クネ大統領は1日日曜、政治・経済高等使節団を率いてテヘラン入りしました。また、2日月曜には、イランのローハーニー大統領の正式な歓迎を受けた後、同大統領との正式な会談に臨みました。この両大統領は、歓迎式典の後、二国間の関係と協力の拡大について協議し、最も重要な議題である二国間、地域、国際問題が検討されました。
さらに2日には、イランと韓国の大統領の立会いの下、両国の政府高官や責任者の間で、海運、石油・天然ガス、石油化学、電気エネルギー、テヘランにおける韓国文化センター及び、韓国・ソウルでのイラン文化センターの設立、文化・学術・教育面での交流、そして税関業務の各分野での協力に関する19の合意文書が調印されました。
パク・クネ大統領がテヘラン入りする前日の1日、イランと韓国の政府関係者は複数の会合において、様々な領域における両国の関係拡大の方法を検討しました。今回のパク・クネ大統領のテヘラン訪問で得られた成果としては、イランの国営天然ガス輸出会社と韓国のガス公社の間での、石油に関する初の協力合意書の調印が挙げられます。この合意書の骨子は、液化天然ガスという形でのイラン産天然ガスの輸出、天然ガス関連の協力における経験の移転となっています。
イランのザンゲネ石油大臣は1日、韓国のカン・ホイン国土交通大臣と会談した後、「韓国は、イランからの天然ガスと原油の輸入量を、日量10万バレルから40万バレルに増やした」と語りました。一方のカン・ホイン大臣も、関係拡大に向けたイランと韓国の可能性は大きいとし、「協力文書の調印は、両国の協力拡大のための条件を整えるものだ」と述べています。
カン・ホイン大臣はまた1日、イランのアーホンディ道路都市開発大臣と会談し、インフラや運輸面での両国の協力拡大の方法を検討しました。この日にはまた、大韓貿易投資振興公社のキム・ジェホン社長が、イランの貿易振興機関のアフハミーラード長官と会談し、イランに対する韓国企業の直接投資について協議しています。
パク・クネ大統領の今回のテヘラン訪問には、韓国の産業や企業の執行主任などで構成された230人の通商代表団が随行しています。アメリカの金融情報新聞ウォールストリートジャーナルによりますと、韓国はイランからの原油の輸入量を増やしたいと考えている、ということです。なお、韓国は制裁前には自国の原油の需要全体の10%を、イランからの輸入でまかなっていました。