イランとクロアチアの協力の可能性
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政治・経済使節団を率いてイランを訪問したクロアチアのグラバル・キタロヴィッチ大統領が、ローハーニー大統領をはじめとするイランの政府高官と会談しました。
(last modified 2025-08-16T09:55:59+00:00 )
May 19, 2016 20:54 Asia/Tokyo
  • イランとクロアチアの協力の可能性

政治・経済使節団を率いてイランを訪問したクロアチアのグラバル・キタロヴィッチ大統領が、ローハーニー大統領をはじめとするイランの政府高官と会談しました。

アミーンザーデ解説員

イランのローハーニー大統領は18日水曜、グラバル・キタロビッチ大統領との会談で、二者、地域、国際的な協力や関係の発展と強化に向けたイランとクロアチアの両政府の意志について触れ、存在する可能性と機会を活用する必要性を強調しました。

イランとクロアチアの政府関係者の互いの訪問はこれまで、政治、文化、経済部門での両国の協力覚書や合意の署名につながっています。今回の訪問でも、クロアチアの大統領が率いる経済使節団の構成から、イランとの協力レベルの拡大にクロアチアが目標を定めていることが分かります。ここ数年、イランとクロアチアの経済・貿易関係は制裁によって縮小したものの、現在、得られた合意により、核合意実施後に生じた良好な機会や状況を利用することで拡大する可能性があります。

とはいえ、協力を拡大するためには、経済活動家を支援するなど、必要な下地を整えるための共通の戦略が必要です。この枠内で、貿易や産業投資、さらに学術や文化、大学、両国の大学の交換留学などの下地が存在します。

これらの可能性に加えて、イランとクロアチアの大統領の会談で強調された重要な点は、テロ対策に向けた協力です。実際、現在テロリズムは、すべての国の共通の脅威、大きな問題と見なされ、こうした懸念はこの種の会談の重要な議題の一つになっています。イランの大統領はこれに関して、テロ対策における西側のダブルスタンダード政策を非難すると共に、アメリカなどの西側諸国の介入は多くの地域問題の元凶だとし、「テロ対策は見せかけの状態から脱し、実際の行動に移されるべきだ」と述べました。また、「現在、アフガニスタンにおけるテロリストの資金源の大部分が麻薬取引によって確保されている。こうした中、テロ対策を主張する西側はこれに関して真剣な措置を講じていないばかりか、アルカイダやISISといったテロ組織を資金面で支援することで、地域でテロや情勢不安、戦争を拡大している」と述べました。こうした状況は、数百万人の難民化といった問題を生じさせており、その多くが女性や子供で占められ、彼らは現在、ヨーロッパ諸国に向かっています。これらの難民は国際的な調査や支援を強く必要としています。テロ対策に向けた真剣な意志が存在すれば、協力によりこうした悲劇の継続を防ぐことができるでしょう。

ローハーニー大統領は、「イランとクロアチアは、暴力と過激派のない世界という国連決議に従い、これに関して協力を行うことができる」と述べました。イラン大統領が強調したように、地域や世界の状況は、様々な宗教や部族の間の更なる連帯や共感を必要としています。

間違いなく、イランとEU、とくにクロアチアはこうした重要な目的を推進することができるでしょう。こうした問題の重要性を強調することで、イランの大統領は、この訪問にクロアチアのイスラム聖職者が同行したことは、クロアチア政府がイスラム教を重視していることの表れだとし、「イスラム教を正式に認めることは、クロアチア国内の連帯とイスラム世界とこの国のつながりを促すものだ」と述べました。クロアチアの大統領も、同国でイスラム教徒が正式な宗教に認められて100年になるとし、「ヨーロッパでイスラム恐怖症や暴力が拡大している中、クロアチアで様々な宗教の信者が平和共存していることは我々の名誉だ」と述べました。