ウィーン協議の継続ー決意揺るがぬイラン、ぐらつく西側
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圧政的な制裁解除および核問題に関する、イランの2つの提案文書をめぐるオーストリア・ウィーン協議の新ラウンドが、イランと5カ国グループの代表者らの出席により、9日木曜夜から再開されています。
(last modified 2025-10-27T05:05:03+00:00 )
12月 11, 2021 17:18 Asia/Tokyo

圧政的な制裁解除および核問題に関する、イランの2つの提案文書をめぐるオーストリア・ウィーン協議の新ラウンドが、イランと5カ国グループの代表者らの出席により、9日木曜夜から再開されています。

アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相はあるメッセージにおいて、イランと5カ国グループ(英独仏中ロ)の間で進行中のウィーン協議に関するメッセージにおいて、西側の関係国に対し約束の履行を呼びかけました。

同外相はまた、「わが国の核計画は完全に平和目的であるが、西側の関係国が主張する核関連の懸念の払拭は、核合意に定められた制裁の全廃と直接関係している」と述べています。

協議の新ラウンドにおいて、イラン協議団は本格的で実践的なイニシアチブをとる中、「圧政的な制裁の解除」および「核問題」という2つの課題を定めた自らの提案文書を、相手側に提出してあります。

今回の協議の開始において、協議の参加国は前回と比較して、これまでに開催された協議をよりプラスに評価しています。ロシアのウリヤノフ在ウィーン国際機関常駐代表は、2回目の協議の9日木曜からの再開時に、「交渉チームの対話における、曖昧になっていたいくつかの重要な点が解決され、交渉は前向きと評価されている」と語りました。

イランは、責任を受け入れる国としてこれまでに何度も、「核合意に違反したのは米国であることから、同国がまず制裁を解除して核合意に復帰すべきであり、さらに米国の責務履行状況は検証・確認される必要がある」と表明しています。

もっとも、イラン政府はアメリカの核合意復帰を急がせたり、これに固執するつもりはないと強調しています。

イランの相手側である欧米諸国は、イランが提案文書を提出した後に、「同国が自らの要求を変更しており、このことが交渉の決裂につながりうる」と吹き込もうとしていました。しかし、現実にはイラン代表団は核合意に枠組みに沿って、しかも過去の複数回の協議で得られた内容をもとに、内容をもとにこの自らの提案書を作成しており、政権が交代したとはいえ協議におけるイランのアプローチは全く変更されていません。

もう1つの点は、西側のメディアの潮流が、アメリカが今後核合意から離脱しないことの保証を取り付けたいとするイランの要求を、いかにも協議進展上の障害だと吹聴していることです。一部の国会議員による核合意離脱の示唆などの米国内での内部対立の継続、さらには2018年の離脱行為といったこれまでの約束違反というアメリカの黒い経歴からは、イランの要求が完全に論理的であり、今後予想されるいずれの合意成立にも必要不可欠であることが見て取れます。

ジェラルド・アロー前駐米フランス大使はこれについて、「核合意が仮に復活し責務実施が再開されたとしても、2025年までの各種制裁の再発動の示唆がある限りは、西側諸国の企業はいずれも対イラン投資という英断はできない。イランはこのことを熟知している」と語りました。

言うまでもなく、イラン代表団は、好ましい合意に達するために必要とされる時まで、ウィーンに滞在する覚悟であることを強調しています。イランの提案を、ロシアや中国を含む協議の相手側は歓迎しているほか、これをイランが合意成立を真剣に考えていることの証と見ないています。このことから、イランは相手側に対し、イランの原則的な立場と様々な懸念を理解した上で、彼らが新たな提案や構想を提起し、それを通じて合意文書の本文をめぐる真剣な協議の成立に助力するよう期待しているのです。

ウィーン協議でイラン代表団の団長を務めるバーゲリーキャニー外務次官は10日金曜朝、一部の関係国に制裁解除合意の成立に向けた真剣さが見られないことを揶揄し、「イラン代表団は真摯な態度を持ってウィーンに来ており、そのほかの約束や会談を取りやめにしている。この行動自体、協議におけるイランの真剣さを示すものだ」と語りました。

 

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