最高指導者による地域関係の強調
23日月曜、テヘランではイラン、インド、アフガニスタンの政府関係者の協議が行われました。
アミーンザーデ解説員
アフガニスタンとインドの首脳は、テヘランで上級レベルの協議を行いました。チャーバハール港を通じた3カ国のトランジット協定など、複数の協力文書の調印が今回の協議の成果でした。アフガニスタンとインドの首脳はさらに、最高指導者と会談しました。最高指導者のハーメネイー師は、アフガニスタンのガニ大統領との会談で、「イランは常にアフガニスタンの平和と治安を真剣に追求しており、すべての分野でのこの国の発展を自らの発展のように考えている」と語りました。最高指導者はまた、インドのモディ首相との会談で、イランとインドの文化、経済、人々のレベルでの関係の長い歴史について触れ、両国の協力の下地は非常に幅広いものだとし、「イランは、世界の発展に向かう新興経済のひとつであるインドとの関係拡大を歓迎し、両者の合意の実行を完全に真剣に追求する」と語りました。さらに、アメリカを初めとする西側のテロ対策連合に一切加わらないとするインド政府の正しい政策について触れ、「真剣な真のテロ対策は、イランとインドの協力の下地のひとつとなりうる」と述べました。
最高指導者のこの2つの会談での表明は、イランと地域諸国、とくに近隣諸国の関係における重要な問題を表すものです。明らかに、これらの会談と最高指導者の発言において指摘されている問題は、イランと地域諸国の政治、経済、安全保障、社会関係における新たなページを開くでしょうが、これらの関係を強化し、これらの機会を利用する上では障害も存在します。テロ、麻薬、移民、国境の共同の水源は、共通の利益と安全保障によることで、解決されるべき問題です。イランとアフガニスタンの国境の一部には、ヒールマンド川が流れており、この水源の分割方法やこの川に関する権利をめぐる対立が存在します。どちらの国も、1973年に締結されたヒールマンド川に関する契約に対してそれを守る意向を表明しています。水源をめぐる対立は、アフガニスタンがイギリスに支配されていた1973年に遡ります。この問題はある意味、植民地主義時代の負の遺産です。最高指導者がガニ大統領との会談で表明したように、移民、水、運輸、安全保障の問題など、イランとアフガニスタンの問題は、すべて解決可能であり、これらすべての問題は、真剣に、計画を立て、検討、解決すべきです。重要なことは、イランと地域諸国の二者、多国間の関係の展望において、貴重な機会が存在し、それらの活用が両国の関係者によって強調されていることです。しかしながら、これらの協力を実現するためには、両国の責任者の合意の実行と支援が必要です。
現在、アフガニスタンは、長年の外国軍の駐留の影響により深刻な被害を受けています。アフガニスタンはさらに、麻薬の生産という長年の問題に直面しており、麻薬の生産と密輸の継続は今も、この国や近隣諸国の懸念すべき問題と見なされています。しかしながら、最高指導者が述べたように、アメリカと一部の地域諸国は、地域諸国間の協力と協調に成功していません。こうした妨害の一方で、過激派やテロ、麻薬密売といった包括的な脅威に対抗するためには、地域の協力が必要です。これらの協力の強化は明らかに地域の安定と安全保障、統一の要因となりうるでしょう。最高指導者のアフガニスタンとインドの首脳との会談での表明は、こうした重要な点を強調しているのです。