イラン最高指導者、「わが国民は覇権主義者との戦いで正しい選択を行った」
-
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、アフガニスタンやイエメン、ウクライナで勃発している世界的な問題に触れ、これらの出来事が全て、覇権主義者との戦いにおけるイラン国民の正しい選択や公正さを示すものだと強調しました。
ハーメネイー師は21日月曜、イラン太陽暦1401年の元日にテレビで生中継の演説を行い、同暦の新世紀の始まりと、イラン文化圏の春の新年・ノウルーズに当たって祝辞を述べるとともに、現在勃発している世界的な諸問題に言及し、これらの事例には全て正しい措置や決断、行動、措置が必要とされるとして、「世界で起こっている問題に目が向けられると、何よりも覇権主義者の戦線への対峙におけるイラン国民の公正さや真実性が浮き彫りになる」と述べました。
また、「覇権主義戦線に対抗するに当たってのイラン国民の選択は、『抵抗、不服従と非従属、独立維持、国家と体制の内面的強化』であった」と強調し、「これらの決断は、国家的で正当なものだった」と指摘しました。
さらに、崇高なる神がイラン国民のために希望の下地を整えたとし、「敵には、イラン国民の希望に対して憤激させておけばよい」としました。
そして、抑圧されたイスラム教徒の国・アフガニスタンの経てきた状況や、20年間に渡る暴虐と犯罪という圧制の挙句のアメリカの屈辱まみれの撤退ぶりに触れ、「ウクライナの状況も、西側諸国によってその座に就いた同国の大統領ですら西側に向かい辛らつな口調で話すことになったことからわかるように、もう1つの例となっている」と述べました。
続けて、イエメン問題および同国の抵抗する人々への日々の爆撃と、その一方での、サウジアラビアによる80人もの青少年の斬首という措置に触れ、「これらの出来事は全て、世界を支配している者の圧制や、その血に飢えた残忍な狼のようなさまを示している」としました。
ハーメネイー師はまた、西側諸国での人種差別が浮き彫りになったことを、ウクライナ問題による1つの側面だとし、「黒人と白人を分けたり彼らを列車から降ろすこと、もしくは、西側がメディアで遺憾の意を即刻表明したのは西アジアではなくヨーロッパでの戦争勃発についてだったことは、西側が明確に人種主義的である例といえる」と語りました。
さらに、西側世界の二重基準のもう1つの例として、各国での暴虐や圧制への対処方法を挙げ、「もし、彼らに従順な諸国で圧制が起こったなら、彼らは絶対に反応を示さない。彼らはこれほどまでに暴虐や圧制を働いておきながら、一方で人権を主張しており、そのまやかしの主張で独立諸国に詰め寄り対価を得ようとしている」と述べています。
また、「今日は、近現代史上で最も卑劣で醜い圧制と覇権主義者の時代となっており、世界の人々も直接、これらの圧制や二重基準を目にしている」としました。
続けて、自国経済を米国の制裁に結びつけたり、制裁がある間は状況はこのままだというような表現を避けるとした、昨年のイラン暦の元日に当たっての自らの演説での強調内容について触れ、「幸いなことに政府の新しい政策は、米国の制裁にもかかわらず進展を見せ、外国貿易の発展や地域協定の締結につながり、石油やその他の分野においても、成果を出すことが可能であると示して見せた」と語りました。
そして最後に、「もちろん私は、制裁解除を求めるなとと言うことは決してなく、この分野で努力している人々はそれに努めるべきであろう。ただし基本とすべき点は、我々の国家行政運営を、制裁が経済に根本的な大打撃を及ぼさないように行うことだ。このため、今年も私は、国家経済を制裁と結びつけないようにとの、以前の勧告を繰り返す次第である」と結びました。

