イラン外相:「西側諸国の問題はわが国の科学技術の進歩であり、核兵器にあらず」/原子力庁長官:「我々は彼らに問題を起こさせない」
-
イラン原子力庁を視察訪問した同国のアラーグチー外相
アラーグチー・イラン外相が「西側諸国は最終的に、わが国を平和目的の原子力産業の学術拠点として認める以外の選択肢はなくなるだろう」と語りました。
セイイェド・アッバース・アラーグチー外相は10日月曜、「原子力産業は今や非常に大きな産業となり、様々な分野で急速に発展している。この産業がウラン濃縮に限定されているという認識に反して、イランの原子力庁と原子力産業においては医療、健康、環境、農業、工業など、国民生活の様々な分野において効果的な一連の事業と活動が実施・推進されていると言うべきだろう」と述べています。
アラーグチー外相はイラン原子力庁への訪問中、「核技術はあらゆる分野に浸透しており、様々な分野の発展に寄与している。この知識と技術はイランの学術発展を加速させ、各種産業や国民生活の様々な分野に大きく貢献してきた」と強調しました。
また、イランにおける原子力エネルギー問題に関しても「西側諸国の問題は実際には核兵器そのものではなく、わが国におけるこの学術発展にある。イランは、保健・医療、産業、環境、農業といった様々な側面を持つ、非常に複雑で繊細な科学分野において、国内に擁する科学者や専門家らにより業績を挙げてきた。西側はこうした業績を自分たちだけで独占したいと考えており、そのために核兵器を口実に利用しているに過ぎない」と語っています。
さらに「彼らの主な目的は、イランがこれらの能力を獲得するのを阻止し、すべてを自らの管理下に置くことにある。この技術は非常に複雑で高度な科学であり、わが国の科学者にとって極めて偉大な科学的成果である。だが、誰もこれらの成果を無視・看過することはできない」と述べました。
そして「私の見解では、西側諸国は最終的に、平和目的の原子力産業分野における学術拠点としてイランを認める以外に選択肢はなくなるだろう」と結びました。
イラン原子力庁長官:「米国はわが国の発展を妨害しようと企む」
イラン原子力庁のモハンマド・エスラーミー長官も「アメリカは威圧的な手段でイランの発展を妨害しようとしている。したがって、我々は外務省と協力してこの問題を解決し、わが国の目の前に立ちはだかるこの脅威を排除するつもりだ。また、我々の進むべき道が困難なものとなり、わが国の前進が邪魔されるようなことがあってはならない」と語りました。

