イラン外相、「成果にいたる協議の道筋から自国を乖離させない」
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アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相
アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相が、「わが国は、成果にいたる協議の道筋から乖離しない」と語りました。
対イラン制裁解除を目指すウィーン協議が停止されている中、アメリカおよびフランス、イギリス、ドイツの欧州3カ国は、シオニスト政権イスラエルの圧力により、また、IAEA国際原子力機関のグロッシ事務局長の同調を受け、IAEA理事会で対イラン決議を採択させました。
この決議は、イラン側が自らの善意により行ってきたIAEAとの大規模な協力を無視した形となりました。
このことから、イラン原子力庁も保障措置外のIAEAの監視カメラ作動停止を発表しました。
さらに、アメリカ財務省は16日木曜、声明を発表し、「イランにある複数の石油化学企業および、これらの企業を支援していた中国とUAEアラブ首長国連邦の複数の企業を、制裁対象者リストに追加した」と表明しています。
アミールアブドッラーヒヤーン外相は、「我々はアメリカに対し現実直視と、追加制裁という狂気の沙汰からの乖離を呼びかけるとともに、IAEAに対しては技術的な行動および、政治的措置の回避を勧告する」としました。
さらに、「我々は、各種制裁の無効化をいささかもためらうことはない」と述べています。
アメリカ国務省のプライス報道官は16日夜、記者会見し、同国政府としての立場表明を繰り返し、問題のボールをイラン側に投げ返そうと努めた挙句に、「イランが合意外の問題を放棄すれば、双方の核合意復帰という可能性がある」と発表しました。
また、「わが国の前政権が当時、正当に行動し核合意から離脱していなければ、我々は今このような状況にはなかったはずである。当省の評価では、わが国の情報機関やIAEAは、この合意を正当に取り扱い、対処している」としています。
プライス氏はまた、「我々は決して時間的に後戻りする事はできないが、核合意に戻ることは可能だ」と語りました。