ボレルEU上級代表、「数日以内に対イラン制裁解除協議が再開」
EUのボレル外務安全保障政策上級代表が、「対イラン制裁の解除をめざす協議が数日中に再開される」としました。
ボレル上級代表は25日土曜、テヘランを訪問してアミールアブドッラーヒヤーン外相と会談しました。
ファールス通信によりますと、ボレル上級代表は会談後の共同記者会見で、「イランと米国が直接交渉することはなく、調整役の私が率いるチームが進めていく」と述べました。
また会見の別の部分では、イランとEU・アメリカの次の協議の場はオーストリア・ウィーンにはならないだろうとしました。
その上で、交渉はおそらく「よりペルシャ湾に近い場所」、具体的には「ペルシャ湾岸の一国」で行われるとしました。
対イラン制裁の解除を目指してのオーストリア・ウィーン協議の第8ラウンドは2021年に開始されました。今年3月11日はボレル上級代表の提案により小休止が入り、各国の協議団は本国政府との相談のためそれぞれの国に帰国しています。それ以来、協議のプロセスはイランや核合意に対する自らの違法行為の補填に向けたアメリカの決定が遅れているために、ほぼ頓挫した状態に陥っています。
実際、ウィーン協議が停止された理由は、バイデン米政権がトランプ前政権の失敗した政策である「最大限の圧力行使」政策を批判しながらも、この政策を変更しようとせず、各種制裁の解除やイランへの有効な確約提供に応じなかったことにあります。現在、核合意の復活および、アメリカのこの合意への復帰の条件は、イランの利益を保証することにあります。
イランの視点から見て、合意成立を確実にするものは各種制裁の効果的な解除および、今後の合意で予想されるイランの利益の保証です。これに基づき、イランは協議が成果に至るために必要なイニシアチブや提案を出しているのです。