日本とロシアの平和条約締結交渉
日本とロシアの外務省高官が、東京で、北方領土問題を巡る対立の解消を目的に、会合を行いました。
イルナー通信
日本とロシアの外務省高官は、22日水曜、東京で、終戦後から残る対立、特に北方領土問題を巡る対立を解消する目的で、会合を開きました。しかし、どうやらこの会合も結論に至ることはなかったようです。日本の報道各社は、この協議についてあまり伝えていませんが、日本の原田政府代表と、ロシアのモルグロフ外務次官が出席し、北方領土問題に関して話し合ったと言われています。この協議は、この問題を巡る対立を緩和し、解決策を見出すために行われましたが、政治評論家は、今回の会合でも、双方は平和条約の締結へと向かうことはできなかったと見ています。
日本とロシアは、それほど範囲は広くないにしても、様々な分野で関係を有しています。しかし、政治や外交の面で、常に、北方領土問題が、その関係の拡大を妨げてきました。
北方領土は、豊かな石油・天然ガス資源、漁業資源を有している上に、太平洋に近く、戦略的な位置にあるため、日本とロシアにとって非常に重要です。北方四島は、ロシアの潜水艦が太平洋へと入る場所であり、ロシアにとって、軍事戦略上の重要性を有しています。
日本の原田政府代表は、この会合の終わりに、「我々は、交渉の停滞を打破するため、これまでにとらわれない考え方を提示しあった。できるだけ早く次回の交渉を行いたい」と語りました。ジャパントゥデイは、「原田政府代表は、この会合で、解決策とは具体的にどのようなものなのか、協議にどのような進展があったのかについては沈黙を守っている」と伝えています。
日本とロシアの対立により、1945年、ソ連が日本に対して宣戦布告し、北方領土を占領しました。日本は、多数の日本軍の兵士が捕虜となり、シベリアに移送されたと主張しています。
安倍総理大臣とプーチン首相は、先月、ロシアのソチで会談し、領土問題について話し合いました。22日の会合は、彼らの話し合いの最初の結果と見られています。日本の期待に反し、ロシアは、北方領土を巡る対立の解決に進展が得られるとは思えないとしています。昨年、ロシアのメドベージェフ首相が、1万9000人が暮らす択捉島に上陸しました。その際、日本政府は怒りをあらわにし、この訪問に抗議しました。
様々な報道によれば、プーチン大統領は、今年末に日本を訪問する予定だということです。プーチン大統領と安倍首相による首脳会談では、この問題についても話し合いが行われると言われています。