イスラエルが国際ガザ支援船団「サムード」恐れを恐れる理由とは?
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シオニスト政権イスラエルが、国際ガザ支援船団「グローバル・サムード・フロティーラ」(GSF)に対する軍事作戦を示唆しました。
(last modified 2025-10-27T05:05:03+00:00 )
9月 30, 2025 16:59 Asia/Tokyo
  • ガザ封鎖突破を目的に航行中の国際船団「グローバル・サムード・フロティーラ」GSF)
    ガザ封鎖突破を目的に航行中の国際船団「グローバル・サムード・フロティーラ」GSF)

シオニスト政権イスラエルが、国際ガザ支援船団「グローバル・サムード・フロティーラ」(GSF)に対する軍事作戦を示唆しました。

ガザ封鎖の突破を目的にGSF船団がガザ地区に接近すると同時に、イスラエル政権は軍事作戦と船舶の拿捕も辞さないとして彼らを脅迫しています。

ガザが依然として残忍かつ違法な封鎖下にある中、GSF船団は封鎖の突破及び、パレスチナ被抑圧民への人道支援物資配布を目的に、ガザ地区の海域に接近しました。しかし、この国際的な民間運動は、シオニスト政権からの強硬かつ脅迫的な反応に直面しています。一方でシオニスト政権は、軍事的抵抗だけでなく市民レベル・人道的抵抗も恐れていることを改めて示した形となりました。

約50隻の船舶で構成され、40カ国から500人以上の活動家が参加している国際ガザ支援船団GSFは、スペイン沖を出航し、現在ガザから約600キロの地点を航行しており、封鎖下にあるガザ市民向けの食料、医薬品、生活必需品などの人道支援物資を運搬しています。

今年3月以来ガザ入域用の検問所が閉鎖され、イスラエルによってあらゆる人道援助の搬入が阻止されている状況において、この船団はパレスチナ市民に対する世界的な連帯及び、イスラエル占領政権の非人道的な政策に対する抗議の象徴となっています。

この動きを受けて、イスラエル政権は「シャイェテット13」として知られる同政権海軍特殊部隊に警戒態勢を命じており、同船団がガザ海域に入った場合は、船舶を拿捕するための軍事作戦を開始すると警告しています。もっとも、GSF船団を結成する船舶はいずれも完全な民間船であり、平和活動家らが乗船しています。イスラエルのメディアは、同特殊部隊がここ数日、海上で船舶拿捕の実地演習を実施していると報じており、これはシオニスト政権がこの国際的な民間運動を真剣に捉えていることを物語っています。

イスラエル政権側は軍事的脅迫に加え、他の安全保障対策にも取り組んでおり、シオニスト系メディアWALLAは、イスラエルの複数の病院の受け入れ態勢レベルが引き上げられたと報じています。特にあす1日水曜がヨム・キプル(ユダヤ教の贖罪の日)の祝日であることから、GSF船団との衝突や人的被害が発生する可能性は決して低くありません。この動向は、イスラエル政権が民間活動家との暴力的な衝突に備え、国際社会に広範な影響を及ぼす可能性のある衝突に備えていることを裏付けています。

それでは、なぜシオニスト政権は人道支援や市民運動をこれほど恐れているのでしょうか。その答えは、この政権とその政策の本質の中で求める必要があります。イスラエルは長年にわたり、軍事、メディア、外交手段を用いて、国際舞台で自らの正当なイメージを提示しようとしてきました。しかし、GSF船団のような運動は、このイメージ作りに挑戦してういることになります。特に、この国際船団にヨーロッパ、アジア、アフリカ、南米など様々な国から活動家が参加していることは、イスラエルの犯罪に対する世界の良心が覚醒しつつあることを物語っています。この船団は人道支援物資に加えて連帯、抗議、そして市民抵抗のメッセージも運んでいますが、シオニスト政権はまさにこのメッセージを恐れているのです。

過去の経験からも、イスラエルは人道支援物資の到着を阻止すべく、いかなる手段も辞さないことが明らかになっています。こうした抑圧的な政策の1例として、特にここ数ヶ月で2隻の船舶「マドリーン号」と「ハンダラ号」が拿捕されたことが挙げられます。イスラエル政権はこれらの事件において、ガザ市民向け支援物資の到着を阻止しようと武力も行使し、活動家を逮捕拘束しましたが、現在も同様のシナリオが繰り返されている模様です。もっとも、今回のGSF船団はこれら2隻の船舶とは大きく異なり、より広範な支持を得ており世界中のメディアの注目を集めています。

実際、最終的な結果がどうあれ、GSF船団がガザ問題を再び世界のニュースの最前線に押し上げ、イスラエル占領政権の真の姿を暴露することに成功したことは注目に値します。

確かなことは、イスラエルがGSF船団に対して示した脅迫は強さによるものでなく、内面的な弱さと恐怖から生じたものだということです。食料や医薬品を積んだ複数の船舶が封鎖下の地域に入港することを恐れる政権は、人権ではなく、武力と弾圧に基づいて自らの正当性を築いてきたことを示しました。GSF船団とその運動は、ガザに人道支援を届けるとともに、世界の良心を覚醒させ、国際世論に抑圧された人々の声を届けています。この運動は、最終的な結果のいかんに関わらず、占領と犯罪に対する世界市民の抵抗の歴史における輝かしい1ページとなると思われます。

 

 


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