安倍首相の真珠湾訪問
日本の安倍首相が、真珠湾訪問を前に、「戦争の惨禍は二度と繰り返してはならない」と述べました。この表明は政治問題のアナリストによって熟考・評価されています。
ガッファーリー解説員
安倍首相は平和的な姿勢を示すために、真珠湾を訪問し、世界に対して、日本はもはや過去のような戦争を繰り返すことはないと表明しようとしています。安倍首相はこの訪問の前に、「アメリカと日本の間には強力な歴史的連帯が形作られており、この連帯は政治問題と地域や世界の安全保障と貿易の問題の解決において特別な効果がある」と述べました。
この歴史的訪問は、真珠湾攻撃の75周年を迎えた後に行われました。実際この日本軍の攻撃は、日本やアジア各地におけるアメリカ軍の長期的駐留の下地を整えました。1945年9月2日、敗戦した日本は、降伏文書に署名しました。こうしてアジア太平洋の人々に対し数十年にわたって犯罪をはたらき、彼らに植民地主義政策を強いてきた日本は、新たな侵略者、つまりアメリカに日本の太平洋の向こう側からの駐留を許し、このことは後に、アメリカ軍の段階的なアジア進出につながりました。
日本は独立した政治を有していると主張しているにもかかわらず、今もアメリカの安全保障・軍事面での影響から逃れることができていません。日本の敗戦と降伏により、この島国は正式にアメリカによって占領され、日本の管理は、戦勝国側の司令官であるマッカーサー元帥にゆだねられることになりました。
ここで日本のアメリカの防衛の傘下からの脱却を象徴するここ数年の安倍首相の言動を指摘することができるでしょう。同首相は、防衛庁の防衛省への昇格後、現在日本は、独立政策を有し、こうした政策に従ってもはやアメリカの政策に追従していないとの姿勢を示しています。
日本に軍隊の保有を禁じている憲法9条を除いて、日本の憲法のほかの条項はマッカーサー元帥が強いた内容です。
実際、日本が本当の意味で独立しているという主張には、疑問の余地があります。安倍首相とオバマ大統領の真珠湾での会談は、おそらく過去の戦争の惨禍を想起させるものではなく、両国の協力や同調を物語るものです。重要な問題は日本とアメリカの安全保障同盟であり、今も日本と近隣諸国の多くの人々はこの同盟に反対しているのです。