米軍の太平洋地域汚染を取り上げた本が、専門家らから高い評価 沖縄タイムス特約員が執筆
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POISONING THE PACIFIC
沖縄タイムス特約通信員のジョン・ミッチェル記者が、このほど英文の書籍を出版し、専門家らから高い評価を受けています。
沖縄タイムスによりますと、「POISONING THE PACIFIC(仮題‥汚染される太平洋の海と島々)」と題され、単行本と電子書籍でローマン&リトルフィールドから出版されたこの本では、米国情報公開法を通じて入手した1万2千ページ以上の報告書から、米軍の活動が、マーシャル諸島や米領グアム、サイパン、ジョンストン島といった太平洋地域を、いかに大規模に汚染してきたのかが明らかにされています。中でもおよそ半分を割いて、劣化ウラン弾やダイオキシン、有機フッ素化合物PFOS(ピーホス)などで被害を受ける沖縄に焦点が当てられています。
この本は、ノーベル平和賞、ピュリツァー賞受賞者を含む人々や、米映画監督オリバー・ストーンさんらから評価されました。
ストーンさんは2013年に沖縄を視察した際、ミッチェル記者に案内されており、「本の内容は衝撃的だ」として、「多くの読者は、怒りがこみ上げてくるだろう」との書評を寄せました。
また、17年にノーベル平和賞を受賞したNGO核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のベアトリアス・フィンさんも、「本は兵器がいかに人々を守らないばかりか、人々と環境に被害を与えているかを明らかにしている」と記しました。
さらに、ピュリツァー賞受賞者で歴史学者のジョン・ダワーさんは本の序文で、「軍のオペレーションがこの地域の人たちの人権を侵していることを示している」と紹介し、特に、日本政府の米政府に対する卑屈な態度と環境を守れない日米地位協定の欠陥を指摘しました。
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