日本人医師が、政治に声を上げ続ける大切さを説く 沖縄の憲法講演会で
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群星沖縄臨床研修センター長
日本国憲法施行74年を迎えた3日、那覇市内で県憲法普及協議会などが主催する第55回憲法講演会が開かれ、医師の徳田安春氏が政治に声を上げ続ける大切さを説きました。
群星沖縄臨床研修センター長を務める徳田医師は、「基地なき平和な沖縄への道標-医師が沈黙を破るとき」と題して講演を行い、沖縄の基地負担を「人権問題であり、健康問題でもある」と指摘し、戦争をさせない「非戦」の声を上げ続ける重要性を語りました。
徳田医師は、米国で銃規制に向けた医療従事者の運動を広げたドナルド・バービック医師が述べた「不正義の中での沈黙は政治的に同意を意味する」との言葉を紹介し、冷戦期に核軍縮の流れを生んだ医師の働きなどにも触れ、医療従事者こそ平和活動に取り組むべきだとしました。
また、米軍による事件事故、騒音による脳卒中や睡眠障害、高血圧などの被害から、県民の人権を脅かす基地問題は「健康問題」だと指摘し、米軍基地に起因する被害が続くことを「放置し、黙って治療するだけでは済まない」と訴えました。
一方、核兵器禁止条約についても、日本政府に条約の署名、批准を求める活動の必要性を強調し、「核戦争を起こさせないためには、廃絶しかない」と述べました。
講演会では、米軍機の部品落下事故があった緑ヶ丘保育園の保護者らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」の宮城智子さんも登壇し、「命に関わる事故がいまだに解決されない。状況が一変する行動を起こしてほしい。子どもたちが安心安全に遊び学べるようにしたい」と述べました。
この講演の模様は、約1週間後に動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信される予定です。
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