日本国内の追加接種は1日最大75万回余、政府目標の100万回には及ばず
日本政府が新型コロナウイルスワクチンの3回目接種について、1日当たり100万回の実現を目指す中、今月中の1日当たりの接種回数は最大で75万回余りに留まっています。
NHKが20日日曜、報じたところによりますと、3回目のワクチン接種について政府は、2回目から原則8か月としていた接種間隔を去年12月から段階的に6か月に前倒しし、できるだけ早い時期に1日当たり100万回の接種実現を目指しています。
首相官邸のホームページによりますと、ワクチン接種記録システムのデータでは、今月に入ってから1日当たりの接種回数は増加傾向にあるものの、およそ32万9000回から75万7000回に留まっています。
また、今月17日までに3回目の接種を受けた人は全人口の12.6%に当たる1600万9146人で、今月末までに対象となる人数の42.7%となっています。
都道府県別で接種率が最も高かったのは佐賀県で18.3%、次いで岡山県が17.3%、山口県が17%、最も低かったのは秋田県で8.5%、次いで神奈川県が9.7%、新潟県が9.8%でした。
さらに、デジタル庁のホームページによりますと、65歳以上の高齢者で3回目の接種を受けた人は19日時点で1260万1114人、接種率では35.2%となっていて、政府は希望する人への接種をどう加速させるかが課題だとしています。
厚生労働省は当初、自治体が8か月の接種間隔で準備をしていたことから、接種券の送付が間に合っていないケースも少なくないとみて、接種券が届いていない人も速やかに接種を受けられる体制を整えるよう自治体に改めて周知しています。
日本政府がこのように追加接種の前倒しを加速している理由として、未だ感染がピークアウトしたとは言い難い現状に加えて、より感染力の強いとされるステルスオミクロン株の市中感染が既に都内で確認されていることがあげられます。
ステルスオミクロンと呼ばれる、従来のオミクロン株の亜種BA.2について、新型コロナ対策政府分科会の尾身会長は、「新規感染者数がなかなか減らずに、むしろ上がるということも考えられる」としています。