大阪空港でアルゼンチンアリが大量繁殖、国内空港では初
4月 05, 2022 15:36 Asia/Tokyo
繁殖力が極めて高く特定外来生物に指定されている、南米原産の「アルゼンチンアリ」が大阪(伊丹)空港で大量に繁殖しているのが見つかりました。
NHKなど日本の複数のメディアが日本環境省などの発表として5日火曜、報じたところによりますと、特定外来生物のアリの大量繁殖が国内の空港で確認されたのは初めてで、既に駆除のため薬剤を散布し、利用者や空港の機材などに被害はないということです。
伊丹空港を運営する関西エアポートや伊丹市などによりますと、大阪空港の敷地内で見つかったのは、特定外来生物に指定されている体長が2.5ミリほどの南米原産の「アルゼンチンアリ」です。
空港関係者が先月29日に空港の西側の10ヘクタール余りの敷地で調査を行ったところ、滑走路の南西にある制限区域内で1万匹以上が見つかり、防草シートの下などで繁殖していたほか、機械室など屋内でも大量の死骸が発見されました。
またその際、多数の巣があったことから、数年前から繁殖していた可能性が高いものの利用者が訪れる区域への拡散はなかったということです。
「アルゼンチンアリ」は、南米が原産の体長2.5ミリほどの褐色の小型のアリですが、同じ特定外来生物のヒアリと比べると毒針はなく、人を刺したりすることはないとされています。
この問題について、国立環境研究所生態リスク評価・対策研究室の五箇公一室長は「電子機器やケーブルに集まって入り込むという習性があるため、航空管制などの機器をショートさせたり、異常を起こさせたりするおそれもある。航空機などを通じてすでに他の空港にも侵入し、定着している可能性もあり早急な調査が必要だ」と話しています。
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