トルコ・シリア地震最新情報
トルコ・シリア地震の死者が2万4000人突破、東日本大震災の犠牲者上回る
トルコ南部のシリア国境近くで今月6日発生した大地震で、10日金曜時点で確認された両国の死者が2万4000人を超えました。
ロイター通信によりますと、これにより、今回の地震による両国での死者数は2011年に起きた東日本大震災・津波での死者・行方不明者の約2万2000人を上回りました。
トルコ保健相によると、トルコの死者数は2万0213人に達したということです。
また、シリアで確認された死者も4130人を超えたほか、7280人の負傷者が報告されています。
トルコのエルドアン大統領は10日、地震への捜索・救助隊の対応について、「政府が望んでいたほど迅速でないというのが現実だ」と語りました。エルドアン氏はすでに震災直後の初動の遅れも認めています。
国際通信イランプレスによりますと、今回トルコ南部を襲った2つの強い地震の主な震源地・カフラマンマラシュ市のすべての住宅から住人が避難しており、被災者らは、地震発生後の寒い冬の日々を路上、テント、車内で過ごしています。
さらに、これまでに世界94カ国から支援の申し出があり、世界から集まったチームによる捜索や救助が続いているとし、トルコ政府は被災者の移転支援や家賃補助を行う計画と表明しました。
すでに現地では、日本の国際緊急援助隊も活動を開始しています。
また、シリアの国営メディアによると、アサド大統領は地震発生後初めて被災地入りし、アレッポの病院を訪問しました。
アサド大統領はさらに、震災の影響を受けた内戦の最前線にある地域への人道的支援受け入れを承認しました。
国連難民高等弁務官はまた、シリアではこの地震発生を受け530 万人が家を失い、避難所を必要としていると発表しました。
WHO世界保健機関の関係者によりますと、シリア地震は忘れられた世界的危機を想起させるものだということです。
特筆すべきことは、今回の地震後のシリアの状況悪化を招いたのは、同国に対する欧米諸国の制裁により、地震の被災者への救援提供のための便宜手段の最新鋭化が妨害されているということです。


