アラブ人アナリスト、「抵抗軍のミサイルと無人機が米を撤退に追い込む」
アラブ世界の著名なアナリスト、アブドルバーリー・アトワーン氏が、イラクとシリアにおける米占領軍へのイラク抵抗組織の致命的な打撃に触れ、「アメリカは力という言葉しか理解しないため、イラク抵抗軍もそれを占領軍に対し行使している」と語りました。
同氏はアラビア語ニュースサイト「ライ・アルヨウム」の記事において「米は最近、イラク領内のすべての自国軍事基地からの即時撤退というイラク・イスラム抵抗勢力からの要求を受け入れざるを得なくなっている。そしてこれは第一に、イラクとシリアにある米軍基地を狙った抵抗勢力の攻撃に関連している」と述べました。
また、「米政府はイラク政府の撤退要求を常に拒否するとともに、この問題をめぐるあらゆる交渉に入る前に全ての軍事基地への攻撃停止を条件として提示した。だが、ミサイルや自爆用無人機によるアメリカ軍基地への攻撃の激化、そして米軍が相当の打撃を受けたために、米政府はこの条件の取り下げを迫られた」としています。
その上で、「イエメン、レバノン、イラクのイスラム抵抗勢力はシオニスト政権イスラエルに対し綿密な作戦を実施しており、海でも陸でも完全に連携し行動している。そしてこのことは、イスラエルの軍事的支持者たるアメリカに打撃を与えるための完全な計画によるものだ」と語りました。
アトワーン氏はさらに、「イラク駐留米軍の数は約2500人だが、彼らのイラク撤退は即ち、アメリカにとってアフガニスタンでの敗北に続く大敗北となる。イラク戦争に約6兆ドルをつぎ込み、米兵だけで死者4487人、負傷者3万2000人を出したアメリカは、これほど早いスピードでの想定外の終焉に直面しており、もはや今となってはイラクから軍隊を撤退させる以外に選択肢はなくなっている」と指摘しました。