イスラエルの深い内分裂;ネタニヤフ首相相手に疲弊した政権軍、市民はガザ戦争に憤激
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シオニスト政権イスラエル軍司令官らが同軍の深刻な疲労を理由に、「ガザ戦争の継続は軍装備面の危機と国際的な制裁を助長することになるだろう」と警告しました。
(last modified 2025-08-10T09:33:10+00:00 )
8月 10, 2025 18:03 Asia/Tokyo
  • シオニストらがガザ戦争終結を求めデモ実施
    シオニストらがガザ戦争終結を求めデモ実施

シオニスト政権イスラエル軍司令官らが同軍の深刻な疲労を理由に、「ガザ戦争の継続は軍装備面の危機と国際的な制裁を助長することになるだろう」と警告しました。

シオニスト系新聞「イディオト・アハロノト」は「イスラエル軍司令官らは内部会議で軍の疲弊、弾薬や軍事装備の不足、そしてそのような行動の危険な結果を理由に、内閣のガザ市占領計画に反対する姿勢を強調した」と報じています。

【ParsToday西アジア】イルナー通信がイスラエルの情報筋の話として報じたところによりますと、イスラエル軍司令官らは内部会議や会合で同正規軍と予備軍の深刻な消耗について警告し、戦争継続により戦車の装備と弾薬が不足していると強調しました。

イディオト・アハロノト紙はまたイスラエル軍当局者の話として、「我々は国際的制裁がイスラエル防衛産業に必要な武器や資材の購入に及ぼす影響を懸念している」と伝えています。
 

イスラエル野党党首:「ネタニヤフ首相はイスラエルを破壊」

シオニスト政権最大野党「イェシュ・アティド」のヤイル・ラピド党首、イスラエル治安閣議によるガザ市占領の決定を「災厄」だとし、この決定がさらなる災難につながる可能性があると警告しました。また「イスラエル現政権のベン=グヴィル治安相とスモトリッチ財務相は軍と治安部隊の見解に完全に反しており、戦闘部隊の疲弊と消耗を顧みず、ネタニヤフ首相を長期間にわたる行動へと駆り立てた。この結果、人質(シオニスト捕虜)と多くの軍人が死亡し、イスラエルの納税者に数百億ドルの損害がもたらされ、政治崩壊をまねくことになるだろう」と述べています。

イスラエル治安閣議は8日金曜、10時間にわたる議論と検討の結果、ネタニヤフ現首相のガザ地区占領計画を承認しました。
 

犯罪の報酬:シオニスト兵が精神疾患に直面

イェディオト・アハロノトはまた「イスラエル戦争省のデータによると、1万人以上のイスラエル兵士が心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状に苦しんでおり、そのうち3769件が公式に記録され、認められている。この数字は2年足らずで10万人を超えると予想されており、イスラエル兵全体の少なくとも半数が精神疾患に苦しんでいることになる。パレスチナ情報センターの報告によると、2024年時点でシオニスト軍は1600人の兵士が精神疾患を患っていると特定しており、そのうち693人が軍人、144人が正規兵、184人が予備役、そして約500人が除隊兵となっている」と報じました。
 

シオニスト捕虜の母親ら:「1年半に及ぶ空約束はもう懲り懲り」

ネタニヤフ内閣が8日金曜にガザ完全占領に向けて会合を開いた際、聖地ベイトルモガッダス・エルサレムにあるイスラエル治安当局の前には、シオニスト捕虜の家族らが多数集結し、戦争の即時終結および、パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスとの停戦合意を要求しました。デモに参加したシオニスト系捕虜の家族らは、イスラエル治安当局の事務所入口前で自らを鎖をつなぎ、イスラエル内閣に対し、戦争終結とシオニスト捕虜の送還に向けた真剣な行動を取るよう求めました。捕虜の母親の一人は「政府側は18ヶ月以上も約束を続けているが、具体的な行動は取られていない」と述べています。また、占領地の主要都市テルアビブでもデモ参加者が主要幹線道路を封鎖し、ガザでの戦争終結を要求しました。
 

シオニスト専門家:「ネタニヤフ首相の新たな決定はイスラエルを混乱に陥れる」

イスラエル人政治アナリストのアキヴァ・エルダル氏は、イスラエル内閣によるガザ市占領に関する新たな決定について、カタール国営衛星通信アルジャジーラに対し「イスラエルは現在、経済、軍事、そして社会的に完全な混乱に陥っており、ガザ関連の新たな決定によるさらなる混乱が予想される」と語りました。さらに「ネタニヤフ首相の計画は占領地をさらに混乱に陥れるだろう。今後数日のうちに、数十万人のシオニスト市民が街頭でこの計画に抗議するデモを行い、さらに多くの兵士や予備役が召集を拒否するだろう。ガザからの撤退戦略は存在しないが、軍部内には絶望感が高まっていることが見て取れる」と述べています。
 

 


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