イラン大統領、「シリア危機の軍事的な解決策はない」

イランのローハーニー大統領が、「シリア危機を軍事的に解決する方法はない」と語りました。

ローハーニー大統領は４日水曜、トルコ・アンカラで開催された、シリア問題を議題とするイラン、トルコ、ロシアの３カ国による２回目の首脳会議において、「シリア問題を終わらせる本当の努力や、シリアの復興や難民の祖国帰還に必要な下地作りが、国際社会で重視されるべきだ」と述べました。

また、「シリア危機を軍事的、あるいは他国から強制されたやり方で解決する道はなく、シリアの将来は、シリア国民による民主的な選挙によってのみ決定されるべきだ」としました。

さらに、シリア人同士の対話の継続や、自由選挙の開催を強調し、「シリアの政治体制の確立やその形態の決定に外国が干渉すれば、シリア危機が長引く」と語りました。

ローハーニー大統領はまた、シリアの人々の人道的悲劇に触れ、国際社会に対し、シリアの国家主権を侵犯することなく、シリア全域に人道支援が届くよう努力する事を求めました。

さらに、「シリア政府の同意のない外国軍のシリア駐留は、違法であり、これは停止されるべきだ」と述べています。

ローハーニー大統領はまた、すべてのテロ組織が消滅するまで、テロとの戦いを継続することが不可欠だとし、「シリアの分裂を目指す行動は受け入れがたい。これはシリアの平和と安定を危険に陥れるだろう」としました。