視点
伊による対アラブ連合軍へのミサイル売却許可の取り消し
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アラブ連合軍へのミサイル売
イタリア政府は、UAEアラブ首長国連邦とサウジアラビアに対する爆弾とミサイルの販売許可を取り消すとともに、サウジアラビア主導アラブ連合軍への新しい武器の販売許可を差し控える、と発表しました。
イエメンのシーア派組織アンサーロッラーは声明を発表し、「対イエメン攻撃を推し進める諸国への武器販売の停止というイタリアの決定は、民間人と和平プロセスを支援する上で前向きな一歩である」と表明しました。
アメリカの新聞ウォールストリート・ジャーナルも最近、アメリカの政府関係者の話として、「米国政府は、トランプ前米政権の数十億ドル規模の武器取引を検討すると同時に、UAEへのF-35戦闘機、およびサウジアラビアへの誘導爆弾の売却計画を一時的に停止した」と報じました。
サウジアラビアは、アメリカ、アラブ首長国連邦、その他数か国の支援を得て、2015年3月からイエメンへの軍事侵攻を開始し、同国を全面的に封鎖しています。
サウジアラビアとその同盟国が起こす戦闘により、イエメンではこれまでに数万人が死傷し、何百万人もの人々が住む家を失っています。
サウジアラビア主導アラブ連合軍によるイエメン市民の殺害は、新型コロナウイルス禍中においても各国の多くの人権擁護団体からの抗議を引き起こしました。
これにより、アラブ連合軍に武器を供給する欧州諸国政府への圧力が高まっています。
欧州諸国は、2015年3月26日のイエメン戦争の開始以来、サウジアラビアとその同盟国に数億ドルの武器と軍事装備を販売し、その軍隊を訓練する上で重要な役割を果たしてきました。
新型コロナウイルスが猛威を振るう中でのイエメン戦争の続行、および同国での医療品と医薬品の不足や広範な貧困と悲惨な状況が報じられたことから、ヨーロッパの多くの市民社会組織は、ヨーロッパ政府の好戦的な政策と、サウジおよびその同盟国の武装化への協力に批判的となっています。
国連の発表によりますと、イエメン戦争は現代世界における最大の人道上の大惨事とされています。
武器供給面でのサウジアラビアへの最大の支援国は英国、ドイツ、フランス、イタリアです。
米国もまた、近年、サウジアラビアとの最大の武器取引に署名してきました。しかし、イエメン戦争開戦から5年以上経った今でも、この不平等な戦争でのエメン国民の残忍な殺害が続いています。
ドイツ、フランクフルト平和研究所は最近、「EU基準によれば、武器受給者は人権と国際法を尊重し、地域の平和と安定を維持することが義務付けられている」とし、サウジアラビアへの武器売却をEU基準への違反だとしました。
イエメンでの状況が危機化したことに伴い、国際人権NGOヒューマンライツ・ウォッチはバイデン米新政権に対し、サウジやUAEに対する武器売却を止めるよう求めています。この要求により、バイデン政権は、トランプ前政権の数十億ドル規模の武器取引を検討すると同時に、UAEへのF-35戦闘機とサウジアラビアへの誘導爆弾の販売計画の一時停止に追い込まれました。
イエメン政治高等評議会のメンバーであるムハンマド・アル・フーシ氏はこれに関して、「サウジとUAEへの武器販売を停止することは抑止力ではなく、またそれにより米国、サウジ、UAEの3大侵略国がイエメン国民に対する殺害、破壊、飢餓、包囲、絶え間ないテロ行為の責任を免れることはない」と語りました。
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