シリア、「国連は米軍によるラッカ市破壊事件を調査すべき」
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米軍によるラッカ市破壊事件
シリア外務省が、「わが国の北東部ラッカ市とそこで起きた惨事の調査に関するアメリカの正式な報告は虚偽であり、国連は同市の破壊と住民数千人の虐殺を調査すべきだ」と強調しました。
シリア国営サナ通信によりますと、同国外務省は18日月曜夜、テロ組織ISISへの対抗を名目とした、いわゆるアメリカ主導国際有志連合軍がラッカ市で引き起こした戦争犯罪に関して、国連事務総長と安保理議長に対し書簡を送付しました。
この声明では、「ラッカにおける有志連合軍の行動は、国際社会がその全貌を認知していなかった最も悲惨な犯罪である。だが、今やこの問題が人道的、法的、政治的に明らかにされるべき時が来ている」とされています。
この声明によりますと、ラッカ、アインアルアラブ、アルバグズの各都市での、政府系および民間の両インフラや政府および民間の中枢施設への被害の程度および犠牲者の数は、米国とその同盟国が人道に反する罪を犯したことを示している、ということです。
シリア外務省は結末部において、「わが国の政府は今後もこの問題とラッカ、アルバグズでの事件を提起し続ける所存である。この有志連合軍に参加した国々は、これらの犯罪に対して政治的、法的、道徳的責任を負っている」と強調しました。
これに関して、ミグダード・シリア外相はこれに先立ち、同国での米テロリスト軍による人権侵害を強く非難するとともに、「米国の侵略がラッカの街を破壊したのであり、この街はアメリカの残虐行為の証拠だ」と述べています。
さらに、アメリカによる人権の悪用を批判するとともに、「シリアはかなりの程度までテロに対して勝利を収めており、その完全な撲滅まで戦いを続けるだろう」と強調しました。