ロシアがGoogleに罰金約500億円、ウクライナ関連の偽情報削除命令違反で
ロシア・モスクワの裁判所が、同国のウクライナ特殊軍事作戦をめぐる「偽情報」を削除しなかったとして、米グーグルに約210億ルーブル(約500億円)の罰金の支払いを命じる判決を言い渡しました。
報道各社によりますと、ロシアのタガンスキー地区裁判所は18日月曜、同国が摘発した米IT大手Googleに210億7739万2317.8ルーブル(約500億円)の罰金を科す判決を下しました。
ロシアの通信規制当局である連邦通信・情報技術・マスコミ分野監督庁の同日の発表では、罰金総額は、Googleのロシア国内における売上高の10%に当たり、グーグルのロシアでの年間売上高を基に罰金を算出したということです。
この金額は、IT会社への罰金としてはロシアで過去最高額とみられるということです。
また、今回の判決の理由として、Google傘下のYouTubeがウクライナ侵攻関連などの「偽情報」動画削除を怠り、禁じられている情報へのアクセスを制限する手順に違反したためとしています。
ロシア当局はGoogleに対し、ウクライナでのロシア軍の特別軍事作戦についての偽情報や、過激主義とテロを助長する内容、未成年者の生命と健康に有害な行為を助長する内容、不正な集団行動への情報を促す情報の削除を再三要請したものの、削除されなかったとしています。
なお、ロシア当局は去る6月にも禁止コンテンツを削除しなかったとして、Googleに6800万ルーブルの罰金を科しています。
一方、Googleは5月、ロシアでの営業停止を発表し、ロシア子会社は6月に正式に破産を申請していました。
ロシア通信規制当局はこれまでに累計72億ルーブル以上の罰金をGoogleに科し、支払わせてきたとしています。
一方、現時点ではこの件に関するGoogleからの正式コメントはまだ発表されていません。