IEA事務局長、「欧州ガス危機は来年さらに深刻化も」
10月 06, 2022 15:54 Asia/Tokyo
IEA国際エネルギー機関のビロル事務局長が、ヨーロッパのエネルギー危機が来年さらに深刻化する可能性について警告しました。
ロイター通信によりますと、ビロル事務局長は5日水曜、フィンランドで記者団に対し、欧州がこの冬季に貯蔵した天然ガスを消費することから、来年はさらに深刻なエネルギー不足に直面する可能性があると述べています。
また、ウクライナ危機を機に、欧州諸国がガス貯蔵を容量の約90%まで増やしていることに触れ、「政治・技術的なサプライズがない限り、欧州はこの冬を乗り切ることができるだろうが、来年の冬もかなり厳しい状況になる可能性がある」と語りました。
有識者の見解では、天然ガスの約40%をロシアに依存してきた欧州が直面する本当の困難は、冬の需要によって25─30%まで減少した貯蔵を補充する必要が出てくる2月か3月に始まる可能性がある、と見られています。
去る2月24日にロシアがウクライナで特殊軍事作戦を開始したことを受け、EUは対ロシア制裁を行使してきました。
しかし、これは結果的にヨーロッパのエネルギー危機を引き起こし、事実上ヨーロッパにとっての自殺行為とみなされています。
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