欧州における大規模な反戦デモ
(last modified Sun, 26 Feb 2023 11:45:46 GMT )
2月 26, 2023 20:45 Asia/Tokyo
  • 欧州における大規模な反戦デモ
    欧州における大規模な反戦デモ

ウクライナでの戦争の継続とヨーロッパ諸国の経済・社会的状況の悪化に伴い、これらの国の市民が一部の都市において、西側の政策続行とウクライナ戦争への介入に抗議しました。

ウクライナでの戦争の継続とヨーロッパ諸国の経済・社会的状況の悪化に伴い、これらの国の市民が一部の都市において、西側の政策続行とウクライナ戦争への介入に抗議しました。

ドイツ首都ベルリンには数千人の人々が集結し、和平交渉の開始とウクライナ戦争の終結を要求しました。この抗議行動は、ドイツのジャーナリスト、ヴァーゲン・クネヒト氏が提出した「平和のためのマニフェスト」と呼ばれる請願を支持する中で行われたものです。また、スペインと英国でも、数百人もの市民が、ウクライナでの戦争勃発と長期化の要因であるNATO北大西洋条約機構の好戦的政策に抗議しました。

ウクライナ戦争の長期化と、それによるヨーロッパ市民の生活への経済・社会・政治面での悪影響により、ウクライナ戦争でのヨーロッパ諸国の各政府の行動に対する抗議が激化しました。過去約1年間において、ヨーロッパ諸国は武器提供や対ロシア制裁の可決承認によりウクライナを後方支援してきました。もっとも、これらの政策はヨーロッパ市民に経済・社会的問題を引き起こしています。

これらの国々における燃料価格の上昇、食料不足、インフレ率の上昇は、欧州各国政府の機能や好戦的なアプローチに対する市民の不満を引き起こしています。ヨーロッパ諸国でウクライナ戦争開戦記念日には多くの市民、反戦組織、人権団体、市民活動家が多数の集会を開催しました。これらの集会の参加者は「NATOにノー、戦争にノー」「武器送付を止めて戦争を終結せよ」などと書かれたプラカードを掲げており、ウクライナへの西側の武器支援の停止と同国での戦争終結を要求しました。

反戦活動家の1人ダリア・サンチェス氏は、「どちらの側に属しているかに関係なく、あまりにも多くの人が命を落としている。私はウクライナへの武器送付に同意しない。この行動は戦争を長引かせることになる」と語りました。

市民からの苦情にもかかわらず、ヨーロッパ諸国の首脳らは、ウクライナでの戦争の支援政策の継続を強調しており、実際にウクライナへの先進兵器の供与によりこの戦争を煽っています。公開された報告によれば、EUはウクライナに約 120 億ドルの軍事援助を提供してきました。一方、戦争によって引き起こされた経済・社会的影響はともかく、多くのヨーロッパ市民は、ウクライナ軍への兵器の供給により、この戦争がひとつの世界大戦または核戦争にまで発展するのではないかと懸念しています。

フランスの政治家マリー・ルペン氏はこれについて、「この紛争はこれまでのところ、ヨーロッパとロシアの間の関係の断絶を招き、ロシアを中国およびインドのパートナーとせしめた。今や、我々が自らの行動をウクライナ和平確立に仕向けるべき時が到来した」と語っています。


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