ロシアが、ウクライナによる平和条約頓挫を告発
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ロシアのプーチン大統領
ロシアのプーチン大統領は、同国とウクライナの平和条約を頓挫させたのがウクライナ側であったと明らかにしました。
ロシアとウクライナの対面交渉の最終ラウンドは、2022年3月29日にトルコで開催されました。しかしその後、ウクライナ側はロシア側との一切の接触も正式に拒否しました。
プーチン大統領は17日土曜、トルコ・イスタンブールでロシアとウクライナの代表者が1年以上前に署名した平和条約の草案を公表しました。
ロシア・サンクトペテルブルクでアフリカ各国の首脳らと会談したプーチン大統領は、「我が国とウクライナは2022年3月の和平交渉でウクライナの中立性と安全保障の包括的条件に合意したが、その後ウクライナは突然、代表団が提出した文書を撤回し、すでに署名していたにもかかわらず、それを歴史のゴミ箱に捨てた」と述べました。
プーチン大統領によると、この草案では、ウクライナは「永世中立国」となることを自らの憲法に規定するとされ、その連帯保証国としてロシア、米国、英国、中国、フランスも名を連ねていたということです。
この文書の中でロシア側は、ウクライナによる戦車342両、装甲車両1200台、多連装ロケット砲96基、戦闘機50機、救援機52機の保有を認めることを提案していました。
一方、ウクライナ側は戦車800両、装甲車両2400両、多連装ロケット砲600基、戦闘機74機、救援機86機の保有を要求しました。
この文書において両国は、ウクライナの迫撃砲発射台、対戦車兵器、対空ミサイルシステムやその他の装備の制限に関する提案も提出していました。
プーチン大統領は、ウクライナには和平協議を「無にした責任」があると考えており、ロシアとしてウクライナ危機解決に向け、すべての和平推進国と協議する用意があると強調しました。