イスラム諸国が、スウェーデンでのコーラン焼却事件に反応
スウェーデン警察が、同国首都ストックホルムにある主要なモスクの前で、イスラムの聖典コーランを焼却する許可を出しました。
IRIB通信によりますと、ストックホルムにある主要なモスクの前で28日水曜、サルワン・モミカという男がコーランのページを破り、放火しました。
警察は、聖コーランを侮辱したこの人物とその仲間を警備下に置いています。
スウェーデン警察は以前、このモスクの前でコーランを燃やす小規模なデモの開催を承認していました。
イスラム教の神聖を侮辱してよいとするスウェーデン警察のこのゴーサインは、同国の控訴裁判所がコーランを侮辱した集会の禁止を却下してから2週間後に出されたものです。
イラン、トルコ、レバノン、イラク、ヨルダン、イエメン、モロッコ、エジプトのアズハル大学を含むアラブ・イスラム諸国、そしてアラブ議会は、宗教戦争とイスラム共同体の神聖の冒涜に対処するよう求めました。
モロッコは、スウェーデンにおける聖コーランの新たな冒涜に抗議して、首都ラバトに駐在するスウェーデン大使を召喚し、またストックホルム駐在のモロッコ大使を召還しました。
ロシアのプーチン大統領は、同国ダゲスタンのダルバンドにある世界最古のモスクの1つ・モスクを訪問した際に、コーランの写しを贈呈しています。
スウェーデンでのコーラン焼却に対し、ロシア大統領はまた、同国としてコーランとイスラム教徒の宗教的感情を尊重しており、コーランを侮辱することはロシアでは犯罪であると強調していました。
スウェーデンでコーランが侮辱されるのはこれが初めてではありません。
スウェーデンでは、去る冬にもコーランが侮辱される事件が発生していました。
今年1月、極右政治家のラスムス・パルダン氏が駐ストックホルム・トルコ大使館前でコーランに火を放ち、この聖典さらには、イスラム教徒を侮辱していました。この攻撃的な行動を受けて、多くのイスラム諸国がスウェーデンでのコーラン焼き討ちに怒りを表明しました。
コーランを侮辱したスウェーデン政府の支持を受けて、スウェーデン製品のボイコット要請が増加しており、トルコもスウェーデンのNATO加盟に反対しています。