7月 22, 2023 19:39 Asia/Tokyo
  • イランでのコーラン冒涜への抗議
    イランでのコーラン冒涜への抗議

スウェーデンの首都ストックホルムで先月28日にイスラム教の聖典・コーランを燃やし冒涜した過激派セルバン・モミカ氏は、20日木曜にも同国警察の許可を得た上で再びコーランを冒涜しました。この行為をめぐりイスラム諸国からは、怒りや憤り、さらにスウェーデン政府への反発が巻き起こっています。

イスラム教の聖典・コーランを燃やし冒涜した過激派セルバン・モミカ氏

 

イラクの首都バグダッドでは20日、この冒涜行為をニュースで知り憤激した人々が、スウェーデン大使館に放火しました。

またイラク政府は、同国駐在スウェーデン大使の国外追放を発表しました。

イラン、サウジアラビア、ヨルダン、カタール、アラブ首長国連邦も、このスウェーデンでのコーラン冒涜行為について抗議するため、自国に駐在するスウェーデンの大使や上級外交官を外務省へ呼び出しました。

イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は、「我が国のライースィー大統領の命令にのっとり、スウェーデン政府がイスラムでの神聖視の対象に対する冒涜行為の継続に真剣な対処するまでは、新たなスウェーデン大使の赴任を許可せず、また、我が国の大使も派遣しない」としました。

スウェーデンのトビアス・ビルストロム外相からの電話会談申し込みに応じたアミールアブドッラーヒヤーン外相は、「コーランを含めた神を信じる諸宗教の聖典に対する冒涜行為は、どのような場所、人、状況であっても、断固として非難する。表現の自由を口実にこのような行為を繰り返すことは、容認できない上に決して正当化できない」と強調しました。

さらに、イラン外務省のキャンアーニー報道官も、召致したスウェーデン大使に対し、「我が国は、世界中のイスラム教徒の感情を逆撫でする行為の結果については、スウェーデン政府が全責任を負うものだと考えている」と述べました。

続けて、「人権や公民権を主張する国が、世界に20億人以上、スウェーデン国内にも約100万人いるイスラム教徒の権利を侵害しその尊厳を貶めるような行動を、なぜ許可できるのか」と糾弾しました。

一方、エジプトにあるイスラム教スンナ派の最高教育機関、アル・アズハルの代表は、スウェーデンでコーラン冒涜行為が続いていることを非難するとともに、同国の製品のボイコットを呼びかけました。

このほか、イラン、イラク、パキスタン、レバノンの各国では、コーランに対する侮辱的かつ挑発的な行為にスウェーデン当局が許可を与えたことに抗議し、デモ行進や集会が行われています。

イランでのコーラン冒涜への抗議

 


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