アメリカ軍のアフガニスタン駐留継続
アフガニスタンの人々が、アメリカ政府が軍隊を撤退させることで、この国の平和の推進を促すことを期待している中で、アメリカのオバマ大統領は、8400人のアメリカ兵のアフガニスタン駐留を継続すると発表しました。
IRIBヴァガーリー解説員
オバマ大統領は、就任当初から、アフガニスタン駐留アメリカ軍を削減し、アフガニスタンの治安を同国の治安部隊に委ねようとしてきたと主張し、アフガニスタンの治安は今も多くの危険に直面しており、アメリカ政府は、アフガン部隊の増強を支援すると語りました。
政治評論家は、アフガニスタン駐留アメリカ軍の計画に関するオバマ大統領の発言は、さまざまな点から注目に値するとしています。この発言は、アメリカによるアフガニスタン占領の継続を示しており、アメリカは今後もアフガニスタンを軍事基地にする計画を追求するでしょう。
オバマ大統領は、「タリバンは今もアフガニスタンの治安にとって深刻な脅威であり、アフガニスタンの軍隊には、タリバンに対処する十分な力がない。そのため、アメリカ軍はアフガニスタンに留まる」と主張しています。こうした中、アメリカとNATO北大西洋条約機構は、15年も前から、タリバンや他のテログループに対抗するためにアフガニスタンに駐留しています。2014年まで、アメリカとNATOは、10万人の兵士を駐留させていましたが、実際、アフガニスタンでの暴力やテロを抑制することはできませんでした。それなのに、アメリカ軍兵士8400人で、どのようにテロに対処しようというのでしょうか。さらに、アメリカはこの15年間、アフガニスタンの軍隊や警察の強化や装備のためにいかなる措置も講じておらず、現在も、それを行う意向はありません。このことから、アフガニスタン政府は、ポーランドのワルシャワで開催されるNATOの次期会合で、軍事的な要請を提起しようとしています。
政治評論家によれば、アメリカは、アフガニスタンの軍隊や警察の力を弱いままにとどめ、自分たちに依存させようとしています。15年経った今も、なぜテロや暴力的なグループがアフガニスタンで活動し、この国の治安を脅かしているのか、オバマ大統領はそれに回答していません。
いずれにせよ、オバマ大統領は、15年のアフガニスタン占領の成果として、タリバンとアルカイダの指導者の殺害を挙げましたが、アフガニスタンの人々は、それがアフガニスタンの治安確保を促したわけではなく、それ以上に悪化させる要因になったと考えています。テログループは、アメリカの片腕として、アメリカ軍のアフガン駐留を継続し、この国に危機を作り出すための存在と見なされ、その指導者は、アメリカの政策に従って変更されているのです。