BBCが人々の意識にイスラエルのレバノン・ヒズボッラーへの犯罪受け入れさせる9つの戦術
複数の調査によりますと、BBCはレバノンのイスラム抵抗組織ヒズボッラーによる限定的な攻撃をクローズアップすることで、ガザとレバノンにおけるシオニスト政権イスラエルの大規模な残虐行為から国際世論の注意の焦点を変えさせています。
英BBCを初めとする西側メディアは、現在の西アジアの情勢変化にあたって、自らがイスラエル政権の心理戦争のためのサービス提供者として機能していることを示した形となりました。これらのメディアは、言葉やニュースの枠組み、出来事の見せ方を選ぶことで、事実を歪曲するのみならず、組織立ててイスラエル政権の犯罪を正当化・法的理由付けをしています。パールストゥデイのこの記事では、ヒズボッラーによる植民地主義への抵抗および、イスラエル政権に対するBBCの行動に焦点を当てた上で、彼らの心理作戦の戦術の一部を紹介していきます:
1. 各種報道における言語や単語の武器化
BBCや他の同類メディアは、「大胆」、「強化」、「標的」などの用語を使用して、イスラエル政権の侵略の性質を歪曲し、それを肯定的または中立的に見せようとしています。例えば、BBCの報道は、イスラエル政権による残虐なレバノン攻撃を「緊張を緩和するための強化」または「治安回復に必要な強化」などと表現していますが、この表現は民間人の殺害とレバノンのインフラの破壊の正当化を狙ったものです。BBCの報道の1つでは、イスラエル政権の攻撃を「大胆かつ洗練された作戦」などと表現しており、こうした表現でイスラエル政権の戦争犯罪を徹底的に擁護するとともに、賞賛さえしているのです。
2. 自衛権の誤った見せ方とイスラエル政権の侵略の法的理由付け
西側の主要メディアは、イスラエル政権の自衛権の主張を広く無条件に正式承認していますが、ヒズボッラーの自衛権は無視しています。例えば、BBCは一貫してヒズボッラーによる効果のない限定的攻撃を主な脅威として報じていますが、9600件の越境攻撃のうち実に7845件がイスラエル政権によるものでした。BBCはイスラエル政権の攻撃を正当な防衛だと説明し、レバノン人の死傷者数や殉教者数の多さについては触れることを拒否しているのです。
3.イスラエル政権のプロパガンダを批判なしに報道
BBCはレバノンの民家にヒズボッラーのロケット弾が撃ち込まれる様子を収録した、イスラエル政権の捏造によるプロパガンダ動画を批判なしに放映しています。これらの動画は、パレスチナ・ガザ地区にミサイルを隠しているというイスラエル政権の過去のプロパガンダに類似しており、完全な事実無根かつレバノン民間人の殺害と民族浄化を正当化する口実でしかありません。BBCによって広く放送されたそのような動画の1つにおいては、ヒズボッラーのミサイルが複数の民家の居間に隠されていると主張されていますが、これには全く信憑性はなく、単にコンピューターで生成されたものに過ぎません。
4. ヒズボッラーのミサイルの脅威誇張とイスラエル政権の犯罪の矮小化
BBCの報道では、ヒズボッラーの限定的な攻撃が大げさに強調される一方、1日当たり数百人以上の民間人犠牲者に加え、数万人の避難民を生じさせたイスラエル政権の大規模かつ破壊的な攻撃は、「限定的で防衛的な」措置などと報じられています。
5.ヒズボッラーが攻撃行う真の理由を隠蔽
BBCは、ヒズボッラーが攻撃を行うの真の理由を完全に無視しています。ヒズボッラーは「ロケット弾攻撃の目的はガザ占領の終結および、制御された圧力によるパレスチナ人虐殺の停止である」と繰り返し表明しています。しかし、BBCはこうした人道的要求を無視し、ヒズボッラーを「テロリスト」勢力だと報じているのです。また、BBCは別の報道において、イスラエル政権当局者の話として、ヒズボッラーを「本質的に反ユダヤ主義的」であるとして非難し、ヒズボッラーの行動の真の理由を伝えませんでした。
6.「標的」に関するイスラエル政権の主張を無条件に受容
BBCは、「爆撃の標的はすべて軍事関連施設でヒズボッラーのものである」というイスラエル政権側の主張を鵜呑みにして報じています。ですが、この報道とは裏腹に、実際はこれらの攻撃による死傷者の多くは女性や子供といった民間人が占めています。例えばBBCは、イスラエル軍の話として「2000以上のヒズボッラーの標的」が爆撃されたと報じましたが、これらの主張の正確性を検証するための調査は行われず、民間人の死傷者数は無視されているのです。
7. イスラエル政権による度重なる国際法違反の隠蔽
多くの国際機関はパレスチナ占領を、違法かつ人道に対する犯罪の一例であると宣言してきました。しかし、BBCはこれらの犯罪には決して触れず、イスラエル政権の公式報道を取り上げることで、同政権による通信機器の爆破や禁止武器の使用などの国際法違反を完全に無視しているのです。
8. 世論の注意の焦点を変える
BBCはまた、ヒズボッラーによる限定的な攻撃に焦点を当てることで、世論の注目の焦点をガザとレバノンでのイスラエル政権の大規模残虐行為からずらそうとしています。このことにより、イスラエル政権は国際的な非難を受けずに自らの悪事を続行できている形になってしまっています。
9. イスラエル政権の侵略は「常態」扱い、レバノンの抵抗は非難
BBCは、イスラエル政権の侵略を当然のものとして常態化し、それをこの侵略者政権の「元からの権利」として提示することで、レバノン人の抵抗を「脅威」や否定的なものとして報じ、こうした虚偽の報道で、イスラエル政権の植民地主義的な目標と国際法違反に法的理由付けをしています。
このような結果、特にBBCを筆頭とする西側の主要メディアは、イスラエル政権の政治的利益のために組織的に事実を歪曲しています。これらのメディアは偏った言葉・不完全な表現の選択や誤ったプロパガンダの拡散によって、イスラエル政権の犯罪を隠蔽してその侵略を正当化しようとしているのです。