第3回カスピ海経済フォーラム
イランの政策における近隣諸国の戦略的位置づけ:第3回カスピ海経済フォーラムで周辺諸国が語った内容とは?
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イランの政策における近隣諸国の戦略的位置づけ:第3回カスピ海経済フォーラムで周辺諸国が語った内容とは?
第3回カスピ海経済フォーラムがイラン副大統領の主催によりテヘランで今月17日および18日の両日にわたり開催され、イラン、ロシア、トルクメニスタン、カザフスタン、アゼルバイジャン共和国、タジキスタンの首相および閣僚らが特別ゲストとして参加しました。
【ParsToday国際】このフォーラムの目標は地域協力の発展、貿易・経済交流の強化、当該地域諸国における大規模な共同投資プロジェクト拡大のためのプラットフォーム構築とされています。カスピ海沿岸諸国には推定約500億バレルの石油、9兆立方メートルのガスが埋蔵されており、総人口は約3億人にも及びます。
イラン副大統領「近隣諸国はイランの外交政策において戦略的な位置にある」
イランのアーレフ第一副大統領はこのフォーラムの冒頭で、第3回カスピ海経済フォーラムの開催は「加盟国間の貿易・経済協力の発展にとって重要な一歩である」とし、「近隣諸国はイランの外交政策において戦略的な位置付けにあり、イランは逆境時の友人を忘れない」と語りました。
ロシア副首相「カスピ海の水位低下を懸念」
続いてロシアのオルチュク副首相が「カスピ海の水位が低下しており、我々はこうした危険を懸念している」と述べました。また「ロシア大統領の命令とアゼルバイジャン大統領の同意により、我々はカスピ海の水位低下のための共同作業グループを立ち上げ、複数の機関がこの作業グループに加わった」と述べました。
アゼルバイジャン首相「カスピ海は平和の海であり続けるべき」
また、アゼルバイジャンのアサドフ首相は「カスピ海沿岸諸国は、この内海が平和、善隣友好、相互利益のある国際協力の海であり続けるよう、全力を尽くす必要がある」としました。
カザフ首相、カスピ海の環境保護を強調
さらに、カザフスタンのベクテノフ首相はカスピ海の環境保全について言及し、「カスピ海の独特な生態系を保全することはカザフスタンにとって重要な課題である」と語りました。
タジキスタン首相「通商・経済協力はカスピ海地域諸国にとって特に重要」
タジキスタンのカヒル・ラスルゾダ首相も、国際貿易と経済協力がカスピ海沿岸諸国にとって特に重要であることを強調し、「今日の世界情勢において、カスピ海沿岸地域は国際貿易と経済協力の中心地の一つであり、当該地域諸国にとって特に重要である」と述べました。
トルクメニスタンが地域的な協力を支持
そして、トルクメニスタン閣僚会議副議長のホジャ・モラディ・ゴルディ氏は、このフォーラムの開催国であるイランに対し謝意を表すとともに、「我々は経済成長で前進し繁栄した地域を創出するため、この地域の諸国の協力を支持する」としました。