米大統領「ロシアの猶予期間は12日間」/ロシアがトランプ氏に警告「“居眠りジョー”の道を歩むな!」
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ロシアのドミートリー・メドベージェフ安全保障会議副議長
メドベージェフ・ロシア安全保障会議副議長が「米国がロシアに新たな期限を設定するたびに、それは戦争への一歩となる」と語りました。
ドナルド・トランプ米大統領は先だって英国のキア・スターマー首相同席のもと、記者団に対し「ウクライナ戦争に関してロシアに与えていた50日間の猶予期限を10日から12日に短縮する」とし、「ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に失望している」とコメントしていました。トランプ大統領は以前、ウクライナ戦争を終わらせる合意に達しなかった場合、ロシアに100%の2次関税を課すと警告しています。
【ParsToday国際】イルナー通信によりますと、メドベージェフ副議長は28日月曜日、「X」の自身のアカウントへのメッセージで、ウクライナ戦争に関してロシアに与えていた50日間の期限を10~12日に短縮するというトランプ大統領の発言に言及し、「トランプ大統領からの新たな期限はすべて脅迫であり、これは戦争への一歩でしかない」と強調しました。
また、ジョー・バイデン前米大統領率いる米国政府がウクライナ戦争に取り組んできた姿勢に言及し、トランプ氏に対し「スリーピー・ジョー(居眠りジョー)」と同じ轍を踏むべきではない、と警告しています。
さらに「トランプ氏は矢継ぎ早に警告を出してロシアを振り回している。時には50日間、またある時は10日間などといじってくるが、次の2つのことを忘れてはならない。第1に、ロシアはシオニスト政権イスラエルではないということだ。第2に、トランプ氏の新たな警告はすべて脅威であり、戦争への一歩となることである。つまり、ロシア・ウクライナの間の戦争ではなく、彼自身の国(アメリカ)との戦争だということだ」と付け加えました。
ウクライナ、トランプ大統領に謝意
一方、ウクライナは28日月曜、ロシアとの停戦合意期限の短縮という米国大統領の決定を歓迎しました。ウクライナ大統領府のアンドリー・イェルマーク長官は「X」への投稿で「我々は、トランプ大統領の断固たる姿勢と、力による平和という明確なメッセージを発信してくれたことに感謝する」と述べています。同長官は続けて「プーチン大統領は力ずくという言葉しか理解できないが、このメッセージは今、力強く明確に伝わった。アメリカが力で先陣を切れば、他国も考え直す」と主張しています。
米国上院議員:「プーチン大統領はトランプ氏について大きく誤解」
一方、超タカ派のリンゼー・グラハム共和党米上院議員は「X」へのメッセージで「ロシアによるウクライナへの継続的な攻撃に対するトランプ氏の苛立ちは完全に理解できる。これはプーチン大統領に和平交渉の意欲がないことを如実に物語っている」と述べました。さらに「プーチン大統領の軍事力を支持する中国、インド、ブラジルといった国々は、かなり前に払うべきだった代償を払わなければならない」と強調しています。
メドベージェフ氏、グラハム氏に返信;「まずは米に取り組め、おじいさん!」と返信
この点について、メドベージェフ氏は「X」でグラハム氏に対し「交渉のテーブルに着く時期を決めるのは、貴殿やトランプ氏には関係ない。交渉は、我々の軍事作戦のすべての目的が達成された時点で終了する。まずは米に取り組め、おじいさん!」と返信しました。