「オーストラリアのナウル難民収容所で組織的人権侵害」
国際人権団体アムネスティインターナショナルが、報告の中で、「太平洋の島国ナウルにオーストラリアが設けている難民収容施設では、組織的な人権侵害、おそらく拷問が行われている」と表明しました。
イルナー通信によりますと、オーストラリアは不法移民やボートピープルに対して厳しい政策をとっています。オーストラリアはこの種の移民を拘束し、太平洋の島国ナウルやパプアニューギニアのマヌス島にある収容施設に移送しています。
ナウル収容施設には400人を超える男女、子供が収容されています。アムネスティの調査によれば、これらの人々の多くは、精神的な圧力により、自傷行為に出ているということです。
アムネスティはさらに、オーストラリアがここ数年、少数のジャーナリストや難民支援者しかナウルに渡航させず、隠蔽工作を行っていると非難しています。
イラクやシリア出身の一部の難民はアムネスティの聞き取り調査で、「ナウルは逃げ出してきたイラクやシリアでの生活よりも厳しい」と述べています。
児童数人も、「地元住民への恐怖、暴力や児童虐待により、学校に行くのが怖い」としています。
国連人権理事会は、9月、オーストラリア政府に対して、劣悪な状況にあり、国際的に厳しい非難を浴びているナウルの難民収容施設を閉鎖するよう求めていました。
西側、特にアメリカやシオニスト政権イスラエルの政策により、一部の中東の住民、特にシリア、イラク、アフガニスタンの人々、またミャンマーのイスラム教徒の一部は、生き延びるために移住以外の選択肢を持ちませんでした。
オーストラリアといった国々は、難民に関する国連の条約に加盟しており、難民の受け入れを義務付けられていますが、現在、難民の資格を持つ人々を拘束し、明らかにこうした条約に違反しています。