アメリカ大統領選挙費用との、嘘のような単純な比較(22)
アメリカ大統領選挙の選挙費用と、アメリカにおける麻薬利用対策の資金を比較してみることにしましょう。
アメリカのモニタリング・ザ・フューチャーは、1970年代からこれまで、毎年5万人の中高生を対象に調査を行ってきた団体です。
http://www.monitoringthefuture.org/
この団体は、国立薬物乱用研究所や、国立衛生研究所など、アメリカの政府機関の監督下で活動を行っています。この団体は、アメリカの中高生の麻薬やアルコールの利用に関する統計を出しています。
この団体の2015年の統計によれば、12歳の生徒の58.2%が、アルコールを消費したことがあるとしており、また、34.9%はマリファナを吸引したことがあるとしています。さらに、2.9%はLSDを、2.5%はコカインを、3.6%は合成麻薬エクスタシーを利用したことがあるということです。
アメリカの高校3年生のヘロインの利用率は5.4%となっています。モニタリング・ザ・フューチャーの年次統計では、アメリカの中学2年生、高校1年生、3年生のマリファナ使用率は上昇傾向にあるということが示されています。2015年には、中学2年生の6.5%、高校1年生の14.8%、高校3年生の21.3%がこの種の麻薬を使用していました。6%の高校3年生は、マリファナを毎日吸引しているということです。
https://www.drugabuse.gov/publications/drugfacts/high-school-youth-trends
アメリカでのアルコール消費の拡大
アメリカの生徒の麻薬の使用に関する統計に対して、同国の社会学者や医療関係者は大いに懸念しています。彼らは、アメリカの若い世代の麻薬拡大を防ぐため、真剣な措置を講じなければならないと考えています。アメリカ大統領選挙の選挙費用は、10月19日の時点で、21億ドルを計上しています。
https://www.washingtonpost.com/graphics/politics/2016-election/campaign-finance/
この額は、アメリカの連邦政府と州政府が、今年、中高生を含む大人たちの麻薬中毒防止に使った予算の17か月分にあたります。