韓国大統領の弾劾に向けた動き

韓国でパククネ大統領の弾劾訴追案が国会に提出されたのと同じ時期に、3日土曜、数十万人が抗議運動の中で、パク大統領の辞任を求めました。

アスギャリー解説員

韓国の抗議デモは、3日、野党が弾劾訴追案を提出した数時間後に行われました。野党3党の代表は、「この弾劾訴追案は、総議員300人のうち、171人の署名を得て提出され、3分の2以上の賛成によって可決される」としています。
パク大統領の弾劾訴追案は、今月9日に国会本会議で採決が行われます。

パク大統領は、友人の国政介入疑惑などを巡って退陣が求められています。この問題が明らかになった後、6週連続で大統領に反対する人々が、ソウルをはじめとする数都市で街頭に繰り出し、大統領の退陣を求めています。

パク大統領は、こうした抗議が始まった後、何度かテレビに出演し、国民に謝罪すると共に、抗議者の要求に抵抗しました。大統領の弾劾訴追案は、パク大統領が先週、「国会から平和的に権力を移譲するための提案があれば、それを受け入れる」と語っていた中で提出されました。この弾劾訴追案の作成は、野党などが、パククネ大統領は平和的な権力移譲を提案することにより、弾劾逃れや時間稼ぎを狙っていると考えていることを示しています。そのため、野党などは、弾劾訴追案を用意し、一部の与党議員の支持を取り付けることで、この法案を可決させようとしています。

野党が弾劾に固執しているのは、大統領の政治的、社会的な地位に疑問を呈すると共に、与党の地位を弱め、それによって次期選挙での与党の立場を揺るがすことができるようにするためです。この法案を可決するために、野党は与党24人の支持を必要としていますが、その結果は数日後に明らかになるでしょう。