トランプ大統領の国連総会演説への世界の反応、批判から失笑まで
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アメリカのトランプ大統領
アメリカのトランプ大統領が国連総会で行った演説に対し、世界からは批判や驚きと共に、嘲笑する声が上がっています。
トランプ大統領はまず、一般討論演説に遅刻し、演説順が急遽変更されました。
また、アメリカの国際合意への違反の繰り返しによる一極主義的な政策への国際社会の批判を無視し、「アメリカで歴代のどの政権よりも多くのことを達成した」と語りました。
この発言には会場から失笑の声が上がりました。
トランプ大統領は、この失笑を受け、「その反応は予期していなかった」と語りましたが、別の場面では、「笑いを誘うためにそのような発言をした」と主張しました。
メディアでは、トランプ大統領が、ドイツのロシアのエネルギーへの依存を批判した際の、ドイツのマース外務大臣と代表団の苦笑いが伝えられました。
また、トランプ大統領の脅迫的かつ一国主義的な発言は、ヨーロッパやアメリカをはじめ、他国の高官の強い反発に直面しました。
トランプ大統領は演説の中で、北朝鮮が核活動を続ければ、この国を消滅させると警告しました。
また、改めてイランとの核合意は不名誉だったとし、ベネズエラに対しても干渉的な発言を繰り返しました。
北朝鮮は直接、このトランプ大統領の発言に反応を示していませんが、北朝鮮の国連大使は、トランプ大統領の演説が始まる前、抗議の意を示して会場を退出しました。
イランのザリーフ外務大臣も、トランプ大統領の演説を受け、ツイッターで、「このような嫌悪すべき発言は、中世のものであって、現代のものではない」としました。
ベネズエラも、アメリカはベネズエラの主権と独立を脅かしているとし、トランプ大統領は人種差別主義者だとしました。
ドイツのメルケル首相は、トランプ大統領が北朝鮮を脅迫した後、戦争の勃発について警告しました。
フランスのマクロン大統領は、イラン核合意の維持を強調し、その破棄は大きな過ちだとしました。
オーストリアのファンデアベレン大統領も、核合意を支持し、トランプ大統領の発言に憤りをあらわにしました。
ロシアのラブロフ外務大臣も、アメリカ政府が、イラン屋核合意に対して厳しい立場を取っていることに対し、ロシア政府高官は懸念を抱いていると強調しました。
アメリカの2016年の大統領選挙でトランプ大統領と争ったクリントン氏は、「トランプ大統領の発言は危険だった」と語りました。
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