アメリカ政府、「広島は、人類の恐ろしい破壊という悲劇的な能力の象徴」
アメリカのアーネスト・ホワイトハウス報道官が、「人類が恐ろしい破壊をもたらすことができるという悲劇的な能力を象徴しているのが広島だ」と語りました。
アーネスト報道官は、12日火曜夜、記者会見で、オバマ大統領の日本訪問の可能性について触れ、広島に関して興味深い発言を行いました。
この記者会見では、オバマ大統領が来月の伊勢志摩サミットに合わせて広島を訪問するかどうかという質問があがりました。
ケリー国務長官は、原爆投下後、広島を訪れた最初のアメリカ国務長官となりました。
アーネスト報道官は、この質問に対し、「大統領はサミットのために日本に行くが、どこに立ち寄るかどうかは現時点では分からない」とし、これに関してはっきりとした回答を提示しませんでした。
アーネスト報道官は続けて、道徳的な問題に関し、「人類が恐ろしい破壊をもたらすことができるという悲劇的な能力を象徴しているのが広島だ」と語りました。
アーネスト報道官は、日本での伊勢志摩サミットの議題に触れ、「核兵器のない世界を目指す上で、広島以上に象徴的な場所はない」と述べました。
アメリカ軍は、1945年に広島と長崎に原爆を投下しました。これにより、22万人が死亡したと言われています。
アメリカはこれまで、この原爆投下に関して謝罪していません。
アーネスト報道官はまた、オバマ大統領は日本訪問で日本に謝罪するかとの質問に対し、即座にそれを否定しました。
さらに、「オバマ大統領はこれまで繰り返し、特に最近では、ノルマンディ上陸作戦70年式典で、我々はアメリカの最も偉大な世代の恩恵に与っていると語っている」と語りました。
ノルマンディ上陸作戦の記念日の6月6日には、毎年、アメリカとフランスの退役軍人や利政府高官が出席し、フランス北部のウイストレアムで式典が行われています。
当時、連合軍は、多くの犠牲者を出しながらノルマンディを超え、ドイツ打倒のための最終段階に突入しました。
アーネスト報道官は続けて、オバマ大統領の謝罪の可能性に関する質問に対し、原爆投下に関与したアメリカの最も偉大な世代という表現の意図を説明し、「オバマ大統領の決定は、政府の決定であり、第一次、第二次世界大戦に参加し、我々の国アメリカと世界の安全を守ろうとしたアメリカ人の勇気に敬意を示すものだ」と述べました。