英米で表現の自由が息絶える アサンジ氏が米送還に
人権擁護家や平和活動家らが、内部告発サイト・ウィキリークスの創設者であるジュリアン・アサンジ氏の事件において表現の自由の権利を公的に認めるよう求めることで、イギリスおよびアメリカで主張されている人権と表現の自由へ疑問を突きつけました。
IRIB通信によりますと、イギリス高等法院は先日、現在同国の刑務所に収監中のアサンジ被告のアメリカ送還を求める米政府の2度目の申請を受け入れ、送還を阻むとした初等裁判所の決定を取り消しました。イギリスでは今年1月、アサンジ被告送還に関する米政府の最初の申請を、裁判官が被告の自殺の可能性を理由に棄却していました。
イギリス高等法院がアサンジ氏のアメリカ送還に合意したことを受け、アサンジ氏の婚約者のステラ・モリス氏は、ロンドンの裁判所前でこの決定を激しく非難しながら、「裁判所が世界人権デーと同日にこのような決定を出すのは、恥ずかしさの極みだ」と述べました。
モリス氏はさらに、「アサンジ氏は、一介のジャーナリストの立場でCIA米中央情報局内の拷問者や殺人者の犯した罪を暴露したために収監された。米軍は自身の罪が暴かれた後、アサンジ氏を殺害しようと機会をうかがっていた」と指摘しました。
続けて、イギリスおよびアメリカで主張されている人権と表現の自由へ疑問を突きつけながら、「今回の措置がとられたことで、これらの国での出版の自由や民主主義はどれだけ意味を持っているだろう?」としました。
アサンジ氏はウィキリークスを通じて約11年前、アメリカおよびその同盟諸国がイラクとアフガニスタンで行った民間人殺害などの、25万件の機密文書を暴露していました。
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