イラン、2017年の旅行先
(last modified Sat, 28 Jan 2017 07:48:21 GMT )
1月 28, 2017 16:48 Asia/Tokyo
  • イラン、2017年の旅行先

ここ数年、イランは外国人観光客の誘致に向け、多くの措置を講じてきました。

2017年を前に、ビジネスインサイダーのインターネットサイトは、この年の重要な旅行先としてイランの名を挙げ、世界の人々にイランへの旅行を提案しました。

 

観光には、計画、渡航、滞在、帰国、思い出の回想といったあらゆる活動が含まれます。また、買い物も、観光の一部と見なされます。

 

観光にはさまざまな種類があります。世界観光機関などの国際機関や有識者は、さまざまな基準に注目した上で、観光の分類を提示しています。

 

2017年を前に、ビジネスや技術ニュースの専門ウェブサイト・ビジネスインサイダーは、各国の観光誘致について調査しました。このサイトは、今年の旅行先として推奨する上位50カ国を挙げ、イランを重要な目的地のひとつとして、世界の人々に紹介しています。このリストは、通常、ナショナルジオグラフィックのトラベルガイドやロンリープラネット、トリップアドバイザーと共に、人々が旅行先を決定する上で大きな影響を及ぼしています。

 

ビジネスインサイダーは、この報告の中で、2017年、イランを訪れる観光客の数は大幅に増加するとし、その理由は、パリやロンドンといった都市からのテヘラン直行便が増えるためだとしています。また、イランに新しく複数のホテルが建設されていることにも触れています。

 

イランには、この数年で500万人以上の外国人旅行者が訪れており、毎年、57億ドルを超える観光収入がありました。これまでの計画により、2025年までに、つまりこれから10年以内に、イランには2000万人の外国人観光客が訪れることが期待されています。世界190カ国の人々への空港でのアライバルビザや電子ビザの発給が、イランが外国人観光客を誘致するために行おうとしている計画です。

 

実際、イランの治安の良さは、多くの観光客をひきつける重要な要素となっています。この経済メディア、ビジネスインサイダーは、中東地域におけるイランの治安の良さや安定に触れ、それにより、イランの上空を飛行する航空便が増加すると共に、多くの外国人がイランを訪れ、イランの大都市のホテルや宿泊地を満たしているとしています。

 

これらは皆、アメリカが、イランを旅行するアメリカ人以外の人々に新たな渡航制限を設けている中で起こっています。この法は、多くのヨーロッパ諸国の抗議を呼び、彼らはそれを不公平な法だとしています。こうした中、戦争や混乱に巻き込まれている中東地域で、イランが治安を保っていることにより、アジアだけでなく、欧米の人々からも、イランは旅行先として人気を博しています。

 

今年の旅行先として治安の良さと価値を兼ね備えている国として、イランの名前が、ポルトガル、ペルー、フランス、日本、イタリアといった国よりも上位に挙がっている中で、中東地域からは、この他、オマーンとアラブ首長国連邦のアブダビのみがランキング入りしています。

 

ビジネスインサイダーの旅行先のリストには、トルコの名前は挙がっていません。統計によれば、この数か月、ドイツをはじめとするヨーロッパ諸国の人々は、トルコの代わりに、ギリシャやイラン、カスピ海北岸の安全な国々を訪問しています。

 

さらに、この数か月の報告によれば、ヨーロッパ諸国を訪問する人の数も減少しています。パリの同時テロ、ブリュッセルのテロ、その他、ヨーロッパでの同様の事件が、これらの国の観光産業に大きな打撃を与えました。こうしたことから、イランの国境地帯の安全と安定、貴重な歴史遺産などの見どころの存在により、イランは外国人観光客の訪問先として人気を集め、世界旅行の分野で上位に位置するようになっています。

 

2015年にも、世界経済フォーラムが、観光の競争の指標と題する報告の中で、世界141か国について調査し、イランを世界で最も経済的で安価な旅行先としました。この報告は、90の指標に関する情報と共に、2013年から15年までの観光分野の競争について調査しています。この報告によれば、最も経済的な旅行先として1位のイランに続き、エジプトとインドネシアが、2位と3位に挙げられています。多くの場合、観光産業における価格競争、あるいは旅行にかかる費用の安さは、それらの国の観光や観光産業への投資の増加につながっています。

 

イランは昨年、ペルセポリスやイスファハーン、シーラーズといった歴史的な美しい都市などの観光地により、フィナンシャルタイムズやガーディアンといった新聞から、優れた世界の旅行先として紹介されました。

 

さらに、アイルランドの新聞、アイリッシュ・インディペンデントは、イラン行きのツアーの販売が200%成長したことを明らかにし、イランの観光の魅力は、モスクや宗教施設の美しさとイラン人のもてなしにあるとしています。この記事はさらに、イラン旅行の状況や運航便の改善に触れ、基本的にこれらの要素が、イランへの外国人観光客の増加につながったとしています。

 

イランにおける観光産業は、大きな成長の可能性を有しています。世界観光機関の報告によれば、イランは古代の歴史的な見どころの点で10位、自然遺産の点で5位となっています。

 

世界経済フォーラムの2015年の観光競争指標の報告の中で、イランは価格競争の点で1位、世界遺産の数の点で9位、無形文化遺産の数の点で10位となっており、そのほかの指標でも、140か国のうち、30位から44位の間にランクインしています。その指標の中には、国内線の可能性、大きなスポーツスタジアムの数、自然環境の質、ビジネス観光や文化的な資源があります。

 

観光分野において、今月、イランでは大きな出来事がありました。1月17日、世界の観光ガイド500人近くがイランを訪問しました。世界ガイド連盟は、2年に一度、申請のあった国を訪れており、この連盟が活動を始めてからの33年間で、イランが受け入れ国となるのは、これが初めてのことです。