ファジルの響き(1)【音声】
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第32回ファジル国際音楽祭が、1月11日から20日に行われました。
(last modified 2025-10-27T05:05:03+00:00 )
1月 29, 2017 20:55 Asia/Tokyo

第32回ファジル国際音楽祭が、1月11日から20日に行われました。

第32回ファジル国際音楽祭では、この30年~40年の音楽を振り返るテーマが選ばれ、演奏されてきました。これらの音楽は、人々の歓迎を受けてきました。また、フェレイドゥン・シャフバーズィヤーンを指揮者とするイラン国立交響楽団や、テヘラン交響楽団は、バイオリニストのアフマド・ペジュマンの作品の演奏や、イタリアの交響楽団とのコラボレーションを行いました。

第32回ファジル国際音楽祭

今年のファジル国際音楽祭では、国際部門に12、地方音楽に10、イランの伝統的な音楽体系による10のグループが参加しました。また、4つの女性楽団、13のクラシック楽団、15のポップスやロックのグループ、8つのフュージョン団体、6つの伝統楽団が、演奏を行いました。

今回のファジル国際音楽祭の地方音楽の部に参加していたアーティスト団体は、3つの女性グループと10の地方音楽グループをあわせた13の枠の中で、演奏を行いました。

イラン西部のケルマンシャー、コルデスターン、南部ブーシェフル、北東部ホラーサーン、西部ロレスターン、北部マーザンダラーン、ギーラーン、中部チャハールマハール・バフティヤーリーなどのイラン各州からのグループは、重要な地方音楽を、テヘランのニヤーヴァラーン文化センターやアーザーディー・コンプレックスなどで演奏しました、ルーダキー・ホールでも、地方音楽の先駆者を紹介し、北部トルキャマーン、南東部バルーチェスターン、北ホラーサーンの音楽を演奏しました。

1月20日のファジル国際音楽祭の閉会式

第32回ファジル国際音楽祭は、1月11日から始まり、20日に閉会式が行われ、終了しました。

スィースターン・バルーチェスターン州はイランの南東部に位置し、その音楽は地元のバルーチ人の生活とは分かちがたいものです。長年にわたり、イランのバルーチェスターンと、インド・パキスタンは互いに文化的な影響を及ぼしており、音楽もその文化的交流の結果とすることができるでしょう。

バルーチ人の音楽は多様で、いずれもバルーチ人の生活と関係があります。この種の音楽は、子供の誕生や結婚式、歴史物語や英雄伝、ロマンスの語り、悲しみの表現、治療などに関係しており、現在もこの音楽は演奏されています。

ファジル国際音楽祭の閉会式では、バルーチ音楽の巨匠パフレヴァーン・ラスールバフシュ・ザングシャーヒーが表彰されました。ザングシャーヒーはバルーチェスターン独特の弦楽器ゲイチャクの名手で、この数年間、国際的なイベントにおいて、イランの地方音楽の芸術家として最も高い名声を得た芸術家の一人とされてきました。

ザングシャーヒーはこれまで、バルーチの歌の巨匠キャマールハーン、ドネリという二本笛の巨匠シールモハンマド・エスパンダールなどとともに仕事をしており、この地方の音楽の研究者は、イランの地方音楽における至宝の一人だとしています。

ザングシャーヒーは、15世紀のバルーチェスターンの音楽の巨匠、チャンガーニーの子孫で、長年、バルーチェスターンの文化に関する幅広い活動を行い、信用を得ていました。

パリ大学で名誉博士を得たことは、ザングシャーヒーがバルーチ音楽に大変通じていることを示しています。様々な国の出身の弟子を育てたことも、彼の古いバルーチ音楽を残し、広める努力を示すものです。彼はその郷土愛により、ヨーロッパでの生活という誘惑的な提案に対して、故郷に対する深い愛情により、回答を与えたのです。