イマーム・レザー(彼に平安あれ)と生活様式(2)
(last modified Tue, 09 Jul 2019 10:30:00 GMT )
7月 09, 2019 19:30 Asia/Tokyo
  • イマーム・レザー(彼に平安あれ)と生活様式
    イマーム・レザー(彼に平安あれ)と生活様式

今回は、生活様式つまりライフスタイルを持つことの大事さについてお話ししたいと思います。

生活様式あるいはライフスタイルというのは、100年ほど前に西洋でつくられた新しい言葉です。イスラムにおいては、イスラムの生活風習と道徳が生活様式に最も近いテーマです。生活様式については様々な定義がなされており、ここではそれらの定義を細かく紹介することはできませんが、概して、生活様式というのは、個人が生活のなかである事を行う際に幾つもの選択肢に直面した際に問題になるものです。ある人があるひとつの選択肢を選んで活用する際には、それがその人の生活様式だということです。普通、この様式あるいはスタイルは、個人の生活における固定した様式であって、子供の頃に自分をとりまく自国の文化やあるいは宗教的、社会的な文化の影響のもとに、少しずつ形成されたものでしょう。

 

一部の研究者は、これは無意識的な問題であって、個人がある特定の生活様式を持とうと決めて、それに基づいて自分の生活を続けるといったものではないと考えています。ある個人の生活様式は、経済的、思想的、宗教的、身体的といった様々な視点から分析することができます。そしてまた別の視点から、イスラムや西洋や東洋の生活様式という分類を行うことも可能です。

イマーム・レザー聖廟

 

シーア派にとってのイスラムの生活様式

 

ハディース文献は、シーア派の聖なるイマームたちの生活様式を知るうえで非常に助けになる書物です。現存する様々なハディース文献に書かれた伝承を分析することで、シーア派8代目イマーム・レザー(彼に平安あれ)の生活のある側面について彼の生活様式を明らかにすることができます。この特集では、イマーム・レザー(彼に平安あれ)が預言者(神が彼と彼の一族を祝福し平安を与え給えますように)の最も近しい聖家族の子孫の一人として、様々な問題において、どのような生活様式を選び、いかなる行動を取り、いかなる行動を取らなかったのか、ということを明らかにしたいと想います。

 

イスラムにおける生活様式の定義とは、この世で生きる術と、人間の成長と進歩の道すじであり、それは現世と来世も考慮に入れています。イスラムにおいては、生活様式とは生きることにまつわる一定の方法であり、神への信仰に由来する一貫した法則に基づいています。言い換えれば、一人の人間と神、一人の人間と他者、一人の人間と自己、一人の人間と自然との4つの関係において定義された生き方であり、そのうち最も重要なのは、人々との関係です。この生活様式、言い換えれば生活における理性に到達する道は、人々に親切にすることで、それはシーア派8代目イマーム・レザー(彼に平安あれ)が「理性の半分」と定義しているものです。「人々への親切は理性の半分である」と。

 

信仰を持つ人々は誰でも、自分の目標とする基準に近づこうと、常に称賛すべきお手本を求めているもので、お手本となる人と自分を比べることで、見習うべき点を自分の生活に取り入れようと心掛けているものです。こうして模範を求め、人生のお手本とする英雄を求める心情は、人間が価値を求める存在であることに基づいています。イスラムの聖典クルアーンは人間のこうした心情や必要を考慮し、預言者イブラーヒーム、イスマーイール、ムーサー、マリヤム、ヤフヤー、ユースフといった聖なる人々や、とりわけ偉大なる預言者(神が彼と彼の一族を祝福し平安を与え給えますように)の生き方について言及し、あらゆる人々に彼らの生き方を模範とするよう勧めています。イスラムの聖典クルアーンは真の信徒たちに対して、現実を見据える際や、現実に立ち向かう際には、バランスを持ってのぞむようにと教えています。また、人としてすべき事としてはならない事は、信仰と一貫した行いに基づいて為すように教えています。そうすることで、時に応じて、最善の結果をもたらすことができ、お手本に従うことで、完全な人間の域に達することができるからです。

 

シーア派信徒は誰でも道徳的な美徳を備える一方で、道徳的に不品行な行いから遠ざからなければなりません。シーア派8代目イマーム・レザー(彼に平安あれ)に遡るあるハディースには、「自己中心とうぬぼれは行いを滅ぼす」と書かれています。イマーム・レザー(彼に平安あれ)はこう述べています。「けちな者に安らぎはなく、妬む者に喜びはない。王には忠実さなどなく、嘘つきに度量や人間らしさなどない。」

 

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