ラマザーン月、聖なる月(1)
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イスラム暦の今年、1443年の聖なる月、ラマザーン月がいよいよ今日から幕を開けました。
(last modified 2025-10-27T05:05:03+00:00 )
4月 03, 2022 21:30 Asia/Tokyo
  • モスク
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イスラム暦の今年、1443年の聖なる月、ラマザーン月がいよいよ今日から幕を開けました。

ラマザーン月は特別な月であり、イスラム教徒たちの心、行動や考え方が最も美しい精神的な経験で満たされます。

また、ラマザーン月は神の僕である人間の精神修養の月でもあります。即ち、イスラム教徒が神の命により1日のうちの決まった時間帯に、自らの自然的なニーズや日ごろ許されている事柄を控え精神を鍛えるというチャンスでもあります。

 

これからシリーズでお届けする「ラマザーン月、聖なる月」、初回の今夜はラマザーン月の到来に関するイスラムの預言者ムハンマドの名言の数々をご紹介することにいたしましょう。

おお、人々よ、まさにこのラマザーン月は、あなた方に恩恵と慈しみ、そして罪の赦しをもたらしている。この聖なる月は、神のもとで最も優れた月であり、なおかつこの月にめぐってくるのは最も優れた昼であり、最も優れた夜、そして最も優れた時間である。この月は、あなた方が神の宴のお招きにあずかり、神のこのご好意を受けるにふさわしい者とされる月である。この月におけるあなた方の息吹は、神を称える。あなた方の眠りや礼拝、行動が受け入れられるとともに、あなた方の祈祷が聞き届けられる。あなた方は、この聖なる月において、自ら空腹や喉の渇きを耐え忍ぶことにより、最後の審判の日の空腹や喉の渇きを思い起こすのだ、そして恵まれない人々に施し、先人たちを敬愛し、自分より年少の者を慈しみ、親類縁者に良い行いをするがよい。そして、言葉を慎み、視線を向けてはならないものに視線を向けないようにし、耳にしてはならないことは聞かないように。親のない子どもに親切にすべきである。また、神のもとで罪を悔い改め、礼拝の際には神の方向に向かって手を高く差し上げるがよい。礼拝の時間は、最も優れた時間であり、神は慈しみをもって僕たちに眼差しを向けられる。これゆえ、正しい決意と清らかな心をもって、創造主なる神に対し、断食と聖なる書物の朗誦によりあなた方に恩恵が降り注がれるよう願うがよい。それは、この聖なる月に神の赦しが得られない人こそ、不運な人だからである。おお、人々よ、この聖なる月に自らの性格をよいものにすれば、それは天国につながる橋をたやすく渡る手段となるであろう。その日は天国につながる橋を渡る際に恐怖感を感じたり、足を滑らせたりするからだ。他人に悪事を働かないようにすれば、神は天上界でその人に再会した際に、その人に対する怒りをこらえて下さるであろう

ラマザーン月

 

ラマザーン月における好ましい習慣の1つに、神の叡智にあふれたイスラムの聖典コーランを朗誦することにより、コーランに親しむことがあげられます。この番組では、随所でコーランの朗誦をお聞きいただきながら、コーランのその節を分かりやすく説明してまいります。それではまず、コーラン第2章、アル・バガラ章「雌牛」第183節をお聞きください。

”信仰心に目覚めた人々よ、あなた方が敬虔な者となるよう、あなた方より前の者たちに定められたように、あなた方にも断食が義務として定められた”

ラマザーン月は、コーランが下された月とされています。この天啓の書物は、神への信仰心に目覚めた人々に対し、この聖なる月に断食をするよう命じています。ラマザーン月の断食について言及している節は全て、コーラン第2章「雌牛」に治められています。ただ今お聞きいただいた節は、断食に関して述べられている一連の箇所の最初の節にあたります。

断食は、イスラム教徒に義務付けられている最も重要な宗教的行為の1つであり、イスラム教徒があらゆる側面において敬虔な精神を養うために、最も効果のある方法の1つとされています。ですが、興味深いのは、この聖なる掟を受容するための心の準備をさせるため、まずイスラム教徒に向かって、「おお、信仰心に目覚めた人々よ」と呼びかけることで誇りを感じさせていることです。これにより、神の掟が下されたからには、その実行にあたって自分の物的な楽しみがなくなり、空腹や喉の渇きといった困難を伴うものだったとしても、それを受け入れなければならない、ということに気づかせようとしているのです。これについて、シーア派6代目イマーム・サーデグは次のように述べています。

”おお、信仰心に目覚めた人々よ、と言う呼びかけの醍醐味は、この宗教的行為による苦しみや困難をもかき消してしまうほどである”

 

実際に、断食せよという掟は一見すると少々大変な苦行のように思われますが、神のこの呼びかけにより、断食に対するストレスが解消されるのではないでしょうか。その後、コーランは、断食がイスラム教徒のみに限られたものではなく、それ以前の共同体にも存在していたという事実を指摘することで、この義務が全ての宗教を信じる人々の義務であることを訴えようとしており、またこのこと事態が断食の履行を促していると言えます。このため、次のようにも述べられています。

”この聖なる義務は、あなた方のみに課されたものではなく、これまでに存在したいずれの共同体も、例外なくこれに従っていた” 

この後、断食の哲学についても説明しており、断食をすることで人間に敬虔さが芽生えるとされています。

断食をする人は、神のために物理的な快楽をあえて我慢することで、みだらになりがちな自分自身を律する訓練を行っているようなものです。この訓練が1ヶ月間にわたって繰り返されることから、その人には罪となる行いを自制する力が強まり、次第にその人の意欲にこの自制心が浸透します。そして、他人の権利の侵害やそのほかの犯罪行為が、いかに自分の利益となるものだったとしても、これを容易に差し控えることができるようになります。

 

ラマザーン月の栄養と健康の重要性についてお話してまいります。特に、女性は母親として、また妻として、家族の栄養管理に重要な役割を果たしていることから、今夜はラマザーン月の栄養管理に関する、あるイラン人女性からの提案をお届けすることにいたしましょう。

「現在、ラマザーン月の初日を迎えており、私は今、その日の断食が終わった後に食べる、エフタールと呼ばれる軽食の準備を整えています。この瞬間は、ラマザーン月の厳粛な雰囲気を何倍にも高める、思い出に残る瞬間です。そして、このときには神への服従や神への礼拝行為が認められるよう、祈祷が行われます、私は、喜び勇んでこの夕食の食卓を整えました。私の夫も、この夕食の時間に間に合うよう家路を急ぎ、帰ってきました。祖母は、この食卓の傍らで一心に祈りを唱えています。健康上の理由で、やむなく断食ができなかったことから、羨望のあまり涙を流しています。私の娘ザハラーは、今年初めて断食を経験しています。彼女も、祖母の傍らで断食終了の合図を待ちわびながら、食卓を見つめています。祈祷の朗誦が流れてくると、私たちの家庭内にはさらにさわやかな瞬間があふれます」

「私は本日、紅茶とパン、チーズ、野菜に加えてスープを用意しました。ラマザーン月には、私たちの食事面での計画は一風変わったものになっています。医師の薦めによれば、断食をする人はその日の断食を終えて食物に口をつけるときには、まずホットミルクなどの温かい飲み物と少量のパン、チーズ、胡桃、野菜、そしてスープといった柔らかいものから始めるとよいそうです。多くの人々は、ラマザーン期間中、精神修養的な問題により注目することから、タバコなど弊害のあるものの一部を止めたり、また健康にあまりよくないとされる清涼飲料水などを控えます。

今日、ハージーファラジー博士は、ラマザーン月には特に野菜や果物を摂取するよう強調しており、次のように語って下さいました。

ラマザーン月が、暑い時期に当たっていることから、断食をする人にはより大きな忍耐力が求められています。体力の消耗や血圧の低下、喉の渇きや胃の痛みといった問題なしにラマザーン月の恩恵にあずかれるよう、断食終了後の軽食エフタールやその後の本格的な夕食、断食開始前の早朝の食事の際に、十分な栄養を補給することが必要となってきます。ラマザーン月にこの問題に配慮せず、1日に必要なカロリーを脂肪分や糖分で補う場合、肥満を招きます。通常の月よりも空腹や喉の渇きを感じることが多いラマザーン月を迎えている現在、野菜の摂取が望まれます。また、このシーズンに摂取する調理した野菜や果物は人間の体内の水分を備蓄する働きをするほか、生の野菜や果物の摂取による胃の痛みも抑えてくれます』

私は、家族の健康増進のため、断食終了直後の軽食エフタールと夕食の間隔をあけるようにしています。また、夏の暑い時期にラマザーン月がめぐってきており、エフタールと夕食までの時間が短いことから、断食終了後の2回の食事には簡単なものを用意し、野菜やたんぱく質、豆類を取り入れるようにしています」

 

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