7月 08, 2023 15:26 Asia/Tokyo

皆様こんにちは。このシリーズでは、イランで実際に使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用句、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。

今回ご紹介するのは、「自分のしたことへの措置・対処法はない」です。

ペルシャ語での読み方は、Khod karde raa tadbiir niistとなります。

このことわざは、日本語で言う「自業自得」に相当するもので、日本語のこの表現は厳密にはよい意味でも悪い意味でも使われますが、今回ご紹介するこの表現は、悪い意味で使われることが多いようです。

特に、軽率な行動や無知などから何か自分に問題やトラブルを引き起こした人に対して、その行動の結果の責任はその人にあり、自らの行動の結果のすべてはその人が受けなければならない、という場合などによく使われます。

実際にこのことわざが使われた例として、最近ある知人からこんな話を耳にしました。

ある人が、もう数年前に自らが経営する飲食店の評判が非常によかったことからテヘラン市内だけでなく、近隣の地域やほかの都市にまで次々とレストランを開き、うわさに寄れば、それは何十号店も及んだということでした。もっとも、その人の奥様はかねてから、あまり手を広げすぎると運営管理も大変になり、納めなければならない税金も増えるので、程ほどのところで止めておいたら、と常日頃から言っていました。

そうしたところ、2020年にコロナ危機が発生したことから客足も売り上げも急降下し、わずか数ヶ月のうちにそれまでに設置した店舗のほとんどを閉鎖し、雇っていた人員も解雇する破目になり、それにともなう多大なトラブルが発生したとのこと。そこで、この人の奥様は「自分でしたことの結果だから、自分で受けるしかない」と、このことわざを使ったそうです。

私たちも、このレストランのオーナーの行動を教訓として、何かをするからにはその後先を考え、万一の場合も想定し、それがどのような結果になっても、全責任を負う覚悟で実行に移すようにしたいものですね。それではまた。

 


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