12月 21, 2016 17:08 Asia/Tokyo
  • 子どもと学習

今回は、健全な家庭における子どもと学習について考えてみることにいたしましょう。

家族にとって、読書は常に重要なものとされてきました。子どもは通常、6歳以上になると読書を開始します。しかし、6歳以下の子どもでも本に親しみ、読書を始める可能性があります。それは特に、親が夜寝る前や休息時に、子どもに本を読み聞かせる習慣を付けさせた場合です。

親は、子供の年齢や興味に適した書籍を選び、子どもが読んで楽しいと思った本に触れている必要があります。5歳以下の子どもは、物事について知るうえで、カラフルな挿絵や面白みのある刺激を必要としています。また、仕掛けのある絵本なども、子どもにとって適切な選択といえます。

6歳から9歳までの子ども向けには、心躍る短い物語の本が適切です。両親は、人物の選択や行動について子どもがどう考えているかについて問いかけることで、子どもに物語の枠を超えて考えさせることが可能です。さらに、子どもは自分の言葉で物語を説明することができるようになります。このことにより、親は子供の論理力や記憶力、理解力の成長を観察することが可能です。挿絵は、子どもが物語を理解し、記憶する助けとなります。

10歳以降、そして思春期にある子どもは、より複雑な内容や自分の年齢に適した人物を求め、楽しむようになります。彼らは、自分の求めるものに応じてくれる人物を好み、彼らの中には道徳的、精神的なイメージや世界観が形成されます。

子どもは成長するにつれて、より独立した形で書籍を選ぶようになります。親は、この時期の子供が読む本に注目する必要があり、内容的に好ましくないと判断したなら、子ども自身と話し合う必要があります。それは、子どもが興味を持っている本を一方的に禁じても効果がないからです。親は、ドキュメンタリーや現代史、地理、内容の濃い科学的な内容の書籍を子どもに提示することで、子どもの読書に方向性を持たせ、自分の身の周りの世界の出来事を理解するよう手助けすることができるのです。

 

書店に出かけたり、ブックフェアなどで出版社に相談すること、またインターネットによる検索によっても、親は子供に適した様々な書籍の情報を入手できます。子どもに適切な書籍を選ぶよう指導することに加えて、親は子供に正しい読書の方法を教え、子どもが読書を楽しみ、特に学校の教科書や学習参考書を読むことで、その内容を最大限に吸収させることが望ましいとされています。

学習力を向上させる方法の1つは、読書の際に重要なポイントをメモすることです。ある内容の要点を書き留めることは、学習に効果的であり、それにより覚えるための時間を短縮することができます。この方法により、ある本をもう一度読む際には重要な部分だけを読むだけで済み、その本全体を読む必要がなくなります。

学習や読書の効率を上げるもう1つの方法として、本文の脇に重要な点をメモするという方法が挙げられます。これにより、後からもう一度その文章を読む際に、以前にメモした重要な部分をおさらいすることができます。

また、キーワードを探すことも、最も効果的な読書や学習の方法のひとつです。この方法では、ある概念を理解し、それからその文章の内容を連想させるキーワードを選ぶという作業が行われます。

正しい方法による学習や読書により、その内容は学習者の長期的な記憶に刻まれ、必要なときにその情報をすぐに利用することが出来ます。このことにより、学習することの楽しみが増し、その人はさらに多くのことを知り、自分の情報や知識をさらに完全なものにしたいと思うことから、より読書に傾倒するようになります。シーア派初代イマームアリーは、読書について次のように述べています。

“書物により安らぎを得る人は、心の平穏を奪われることがない”

 

 

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