まず番組を始める前に、現在イランでは、シーア派3代目イマーム、ホサインの追悼期間を迎えています。明日とあさっては、この追悼期間のクライマックスです。テヘランをはじめとするイラン全国の街頭で、喪服を着た人々による追悼行事が行われています。

 

芝田

さて、北川さん、今日は金曜広場に入る前に、ちょっと気になってたことをお尋ねします。

少し前に、テヘランにある5つ星ホテルでタイ料理フェアが開かれたそうですよね。タイ航空が主催したそうで、北川さんはいらしゃったと聞きました。

北川

はい、行きました。フェスティバルというかビュッフェ形式の特別企画で、春雨サラダのヤムウンセンとか、えびのすり身を揚げたものや、サテー味の焼き鳥、パッタイやマッサマンカレーと思しき料理が出ていました。

芝田

私も行きたかったのですが、残念ながら機会を逃してしまいました。さて、お味の方はどうでしたか？

北川

味に関しては日本のタイ料理のビュッフェを基準にしてしまうこともあり、これで３０００円弱は高すぎるかな、という印象を受けました。それでも、春雨サラダやオリジナルスイーツはおいしかったですし、すり身の揚げたものもそこそこでした。

芝田

イラン人は何となく辛い料理などが苦手な気がするので、タイ料理フェアというのは珍しいな、と思いましたが、イラン人のお客さんは来ていましたか？

北川

いましたね。近年は旅行する人も増えており、辛いものが食べられる人も一定数いると思います。ただ、入った時間が終わる直前だったので、あんまりお客さんは見ませんでした。イラン人と日本人を含むアジア人半々という様子でした。

芝田

タイ料理だけじゃなくて、ぜひ、いろいろな国の料理フェアをたくさん開催してほしいですよね。

北川

そうですね。外国料理は発展途上にありますので、是非にと思っています。

 

●リスナーより

「日本の8月9日の最高気温は群馬県の館林市の38.7度で、テヘランより暑くなりました。私の所在地は海から風が吹き、心地よい気温です。そんなことから、今年の夏はまだ一度も、扇風機やクーラーを使用しておりません。何とかこのままで行けそうですが、暑いのばかりは熱中症になってしまいますので、無理をしないようにと考えております」

●ラジオより

芝田

おたよりありがとうございます。8月上旬のお便りでしたが、もう38度と聞いて懐かしく感じてしまうほど、ここテヘランも一気に涼しくなりましたよね。

北川

そうですね。日中は３０度まで上がりますが、朝晩はクーラーどころか、Tシャツだと寒く感じるほどです。

芝田

私は今年、クーラーのモーターが壊れてしまい、動かなくなったのでそれを交換しました。まあ、約束の時間に来てくれなかったりして、大変な思いをして交換したのですが、その後にクーラーをつけたのはほんの数回で、あっという間に涼しくなってしまいました。

北川

とはいえ、日中は暑く感じることもありますね。そうすると、クーラーがほしくなることもあります。とくに休日の日中は家にこもっていることもあり、クーラーを完全に使わなくなるのには、もうしばらくかかると思います。

芝田

これからだんだん、紅葉が見られますよね。テヘランとカスピ海沿岸を結ぶ山あいの道路では、すでにきれいな紅葉が見られるようです。

 

●リスナーより

「イランは夏本番で果物が豊富な時期であることを話されていましたが、一方で今年の日本の8月は天候不順で、特に関東地方は夏らしい感じはほとんどありませんでした。そのため、野菜の値段もものによっては異常な高値となっており、天候不順の影響は、食べ物や観光などにさまざまな影響を及ぼしているようです。今年のイランの夏の天気はいかがだったのでしょうか？イランの人々に人気のある夏の果物や野菜には、どういったものがあり、どのような食べ方をされているのでしょうか？」

 

●ラジオより

芝田

おたよりありがとうございました。さて、イランは天候不順という印象はなかったですが。。。ちょっと暑さが足りなかったかな、と感じました。

北川

４０度まで達した日はそんなにありませんでしたよね。最高気温３０度中ごろという日が多かったように思えます。

芝田

ところで、果物の話題が出ましたけれど、私は初めてイランに来たときに、イラン人の果物の食べ方に驚きました。北川さんは、びっくりしませんでしたか？

北川

そうですね。いきなりフルーツの盛り合わせを盛られてびっくりしたことがあります。

芝田

まず丸ごと小さなお皿にいくつもの果物を載せて出されるじゃないですか。一人ではとても食べきれない量を与えられますよね。

北川

いまでも、いやちょっとこんなにいらないよ、と思ってしまうこともあります。

芝田

イラン人は桃やオレンジの皮をむかずに出しますけれど、あれは衛生上の問題が理由だそうです。でも皮をむいてしまうと、全部自分で食べなければいけないので、私はイラン人に出されても、結局食べずに終わってしまいます。他にイラン人ならではの果物の食べ方で思いつくことはありますか？

北川

昔バナナをもらったとき、皮をむいて切って出されたことがありびっくりしました。えっ、自分で皮むいてそのまま食べるから、と思ったのですが、おそらく、もてなしの一環なんだと解釈しています。

芝田

すいかの種、ぶどうの種をかりかりと食べるのもびっくりしました。

 

●リスナーより

「イランの市場では、ヘルスツーリズムについて取り上げていましたが、イランが腹腔鏡手術による腎臓移植の分野で世界3位であることを知りました。その医療技術分野の水準の高さは、とても評価されるべきものだと感じました」

●ラジオより

芝田

ここ数回のイランの市場という番組の中で、イランのメディカルツーリズム、ヘルスツーリズムについてご紹介していますよね。

北川

そうですね。ニュースでも取り上げられたことがありますが、この分野に力を入れているというのがとてもよく伝わってきます。

芝田

前回の歯科に関する回では、イランの技術の高さと費用の安さによって、近隣諸国からイランに治療に来る人がいるという話でした。少し異なりますが、イランでは、目のレーシック手術が日本よりも安価で受けられるということで、受ける人がいるというのを聞きました。北川さん、視力はいいですか？

北川

視力だけはいいです。老眼が早そうで怖いですが。ちなみに歯科部門だと、インプラントが安くできるという話ですね。保険適応外の整形手術なども、やはり安価でできるとのことでした。

芝田

私は先日、突然腹痛に襲われて、救急病院にかけこんだんですけれども、私の家の近くには、設備がよくて優秀な医者がそろっている、という私立の大きな病院があるんですね。そこに行って、治療を受けました。一日病院のベッドで寝かされて、点滴を打たれ、びっくりするような金額を要求されたんですけれど、やっぱりちゃんと私の言っていることが通じているのか、微妙な症状の説明を分かってもらえているのかが不安で、病気のとき、具合が悪いときは、日本の先生に診てほしいなと、少し思ってしまいました。

北川

私も不安です。幸い、直っているのでなんとかなっていますが。昔やはり腹痛で救急病院に駆け込んだとき、その場の治療はそんなにかかりませんでしたが、入院するかといわれたとき、金額聞いたらびっくりしました。

芝田

とはいえ、この日は至れり尽くせりで、まあ私が外国人だったせいもあるのでしょうが、イラン人のお医者様や看護師さんにいろいろと親切に気を配っていただきました。外国に住む私たちにとって、この病気や医療の問題はいつも気になるところですよね。