8月 18, 2018 15:47 Asia/Tokyo

コーラン第28章 アル・ゲサス章 物語り 第22節~第25節

慈悲深く、慈愛あまねき、アッラーの御名において

第22節

「また、ムーサーはマドヤンの方を向いて言った。『私の主が私を正しい道に導いてくださる希望はある』」 (28 :22)

فَمَكَثَ غَيْرَ بَعِيدٍ فَقَالَ أَحَطتُ بِمَا لَمْ تُحِطْ بِهِ وَجِئْتُكَ مِنْ سَبَإٍ بِنَبَإٍ يَقِينٍ (22)

 

第23節

「またムーサーはマドヤンの井戸に着くと、人々の一団がその周りに集まり、[自分たちの家畜に]水をやっていた。彼らの傍らには2人の女性がいて、[自分たちの羊が井戸に近づかないようにしていた。ムーサーは2人に言った。『あなた方は何のためにそんなことをするのです?』 すると女性たちは言った。『私たちは羊飼いたちが出て行くまで、[自分たちの羊に]水をやれません。私たちの父は年老いています』」(28 :23)

( إِنِّي وَجَدْتُ امْرَأَةً تَمْلِكُهُمْ وَأُوتِيَتْ مِنْ كُلِّ شَيْءٍ وَلَهَا عَرْشٌ عَظِيمٌ (23

 

前回の番組でお話したように、フィルアウンの宮殿に住む一人の人物が、宮殿の人々がムーサーを殺そうとしていること、そのために一刻も早く町を出た方がいいことをムーサーに伝えました。この2つの節は次のように語っています。「ムーサーは、フィルアウンの支配下にあったエジプトを出て、フィルアウンの領土ではない、シャームの南にあるマドヤンへと向かった。だがこの旅も多くの危険を伴うものであり、道に迷ったり、役人たちに捕らわれたりする危険があった。そのため、ムーサーは、正しい道に導いてくださるよう、神に祈った」

 

この節は続けて、次のように語っています。「マドヤンの町に入る前に、町のはずれで羊の群れに遭った。彼らは井戸の周りに集まり、羊飼いたちが羊に水をやっていた」 疲れきったムーサーが、喉を潤し、顔を洗うために井戸に向かうのは自然なことでしょう。しかし、井戸の傍らで、ムーサーは不思議な光景を目にします。2人の若い女性が、他の羊飼いたちと同じように羊の群れを連れてきて、水をやろうとしているのです。しかし彼女たちは端に立ったまま、羊たちが他の羊に混ざらないように気をつけていました。ムーサーは、このような場面を目にして驚き、彼女たちがなぜ井戸に来ているのか、またなぜ男性たちと一緒に水をやらないのかを尋ねました。彼女たちは言いました。「私たちの父は年老いているため、私たち二人の姉妹が羊を放牧しなければなりません。でも男性たちとの中に入りたくないので、彼らが羊に水をやり終えてここを去るまで待ち、彼らの用事が済んだら、私たちが井戸の傍らに行って、羊に水をやるのです」

 

第22節~ 第23節の教え

町や村から移り住むための用意は、偉大な改革者の計画のひとつであり、それによって、未来の問題や困難に耐えるために備えるのです。

•             祈りを捧げることは、行動を起こした後に意味があるのであって、行動や努力を伴わずにただ祈りを捧げても、何の意味もありません。

•             男女の間の境界を守り、労働環境の中で男女の混在を避ける、それは一つの価値観です。

•             必要とあらば、神の預言者の娘たちも羊飼いをしますが、物乞いをしたことはありません。

 

第24節

「そこでムーサーは2人のために[羊に]水をやった。その後、陰の方に行き、言った。『神よ、私に送ってくださるあらゆる善を、私は必要としています』」 (28: 24)

وَجَدْتُهَا وَقَوْمَهَا يَسْجُدُونَ لِلشَّمْسِ مِنْ دُونِ اللَّهِ وَزَيَّنَ لَهُمُ الشَّيْطَانُ أَعْمَالَهُمْ فَصَدَّهُمْ عَنِ السَّبِيلِ فَهُمْ لَا يَهْتَدُونَ (24)

 

第25節  

「それから[まもなくして、]2人の女性のうちの一人が、恥じらいながら、彼のところにやって来て言った。『あなたが私たちのために[羊に]水をやってくれたお礼として、父があなたを招待しています』 それからムーサーが彼[ショアイブ]のところに行くと、彼は自分の物語をショアイブのために話した。ショアイブは言った。『恐れることはない。あなたは圧制者の一団から逃れたのだ』」 (28 :25)

أَلَّا يَسْجُدُوا لِلَّهِ الَّذِي يُخْرِجُ الْخَبْءَ فِي السَّمَاوَاتِ وَالْأَرْضِ وَيَعْلَمُ مَا تُخْفُونَ وَمَا تُعْلِنُونَ (25)

 

フィルアウンを恐れてエジプトを離れ、マドヤンにやって来たムーサーは、疲れ果てていました。彼は自分の問題を忘れ、その2人の女性を助けるために、井戸から水を汲み、羊に与えました。それが終わると、2人の女性に報奨を求めることもなく、木陰に入って横になりました。その時、ムーサーは空腹で食事を取ることを欲していました。しかし彼はこの町のことを何も知らず、招待してもらったり、食事を分けてもらったりするような知り合いもいませんでした。そのため、神に、どのような形でもよいので、食事と眠る場所という2つのニーズを満たしてくださいと願ったのです。

 

一方で、預言者ショアイブの2人の娘は、いつもよりも早く家に着きました。父親は、こんなに早く帰ってきたが、羊にはきちんと水をやったのかと2人に尋ねました。2人の娘は、ムーサーが助けてくれたことを父に語りました。預言者ショアイブは彼女たちに言いました。「その男性のところに行き、家に招待しなさい。適切な方法で彼に恩返しをし、感謝できるように」 2人の娘のうちの一人が、恥じらいながらムーサーのところに行き、言いました。「父があなたに恩返しをしたいため、家に来てほしいと言っています」 ムーサーは、この女性の言動から、彼女たちが清らかな家族であり、その父親は、人から受けた恩を忘れない、感謝する人物であると感じました。そのため、その招きを受け入れ、自分が思っていたことが事実であることを悟りました。こうして、ムーサーは預言者ショアイブの家に入り、自分のそれまでの人生について初めからマドヤンに来るまでを語って聞かせました。預言者ショアイブはこう言いました。「神はあなたを圧制者から救った。あなたはいつでも好きなときに、私の家に来るがよい」

 

第24節 ~ 25節の教え

•             自分が問題に陥っているときでも、他の人々の問題を忘れないようにしましょう。そして、可能な限り、他者の問題の解決に尽くしましょう。

•             自分のニーズを満たしたり、問題を解決したりするために、神に助けを求めましょう。そうすると、神は私たちのためになるような形で、それらの手段を整えてくださいます。

•             神の預言者たちの教えでは、社会における女性の存在は、貞節や清らかさを伴い、男女の境界が守られた場合にのみ、意味を見出します。

•             他人の貢献に感謝し、適切な形で恩返しをしましょう。