3月 10, 2021 19:15 Asia/Tokyo

今日は、イラン考古学博物館とも呼ばれているイラン国立博物館を探訪することにいたしましょう。

ここはイラン国立博物館です。ここには、イランの古代の歴史の貴重な遺物が主に収蔵されています。この博物館はフランスの建築家アンドレ・ゴダールによって1936年に建てられました。この美しい建物は、イラクにあった古代都市クテシフォンにあったサーサーン朝の王ホスロー1世が建設した宮殿のイーワーンからインスピレーションを受けて設計されました。

博物館の建物の床面積は約1万1,000平方メートルで、本館部分は3階建てとなっています。同じ敷地内に1996年に建てられた別の建物は、考古学博物館及びイランイスラム美術館と呼ばれています。

イラン国立博物館は80年の歴史があります。博物館は2部構成となっています。そのうちの1つのセクションは、「イラン先史時代」で、ここには旧石器時代から紀元前4000年の終わりまでの遺物が展示されています。もう1部は「歴史時代」で、そこには紀元前4000年の終わりからサーサーン朝時代末までの遺物が展示されています。イラン国立博物館では、合計で30万点を超える古代の遺物が展示されています。

ここに展示されている収蔵品の中で興味深いものの1つに、陶器の器の上に描かれたさまざまな動きをした山羊の絵があり、これは、今日のアニメーションを連想させるものとなっています。 世界で最初のアニメーションと呼ぶことができるこの絵は、約5,000年前の紀元前3000年の後半に、現在のイラン南東部スィースターン・バルーチェスターン州に残っている、ジーロフト文明の青銅器時代の遺跡で「焼失した町」シャフレ・スーフテで作られたものです。 このアニメーションは足つきの陶器の上に描かれており、山羊は前面の低木に向かって5つの異なる動きでジャンプしています。

博物館の展示スペースの別の部分には、アケメネス朝時代に関連する遺物が展示されています。 アケメネス朝時代の遺物は、イラン南部にある)ペルセポリス、スーサ、パサルガダエなどの古代遺跡から集められたものがほとんどで、さまざまな器などの小さな石製の遺物を含んでおり、それらの一部には象形文字が刻まれていたり、柔らかなラインの黒い線が入っていたりします。

博物館の一部はソルトマン(塩漬けの人間のミイラ)の展示スペースとなっています。この男性はイラン北西部ザンジャーン市の塩鉱山から発見された6人の塩漬けになった男性の1人で、土中に含まれる石灰と塩分により遺体が腐敗することなく保存されていました。考古学者はその年代は1700年前にさかのぼるとしています。 DNA検査の結果、この男性の年齢は約37歳、身長が約175cmであったことが分かりました。このほか、他の重要な博物館の遺物には、南西部フーゼスターン州にあるジックラトとして知られるチョガ・ザンビールの碑文、雄牛の碑文、壮大なパルティア人の彫刻、アケメネス朝のキュロス大王の娘アートゥーサーの胸像、アパダナ宮殿の絵画などを挙げることができます。

イラン国立博物館を見学するには、テヘラン市内のティール30日通りを訪れてください。

 

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